スマホ保険ラボの編集長D部長です。
突然ですが、あなたは今、「AirPods Pro(エアポッズプロ)が欲しいな…」と思っていませんか?
あのシームレスなペアリング体験、街の喧騒を一瞬で消し去る強力なノイズキャンセリング、そして耳に装着するだけで気分が上がる洗練されたデザイン。一度体験してしまうと、もう手放せない魅力がAirPods Proにはありますよね。僕も普段から愛用していますが、仕事に集中したい時や、お気に入りの音楽にどっぷり浸りたい時の没入感は、他のイヤホンではなかなか味わえません。
しかし、その最大のネックとなるのが「価格」です。最新モデルのAirPods Pro(第2世代)は、Apple Storeで約4万円。円安の影響もあって、なかなか気軽に「じゃあ買おう!」とは言いにくい金額になってきました。
そこで多くの方が目を向けるのが、「中古のAirPods Pro」という選択肢。
フリマアプリや中古ショップを覗けば、新品の数割引きで手に入る個体がたくさん出品されています
でも、ちょっと待ってください。その「安さ」に飛びつく前に、一度冷静になって考えてみてほしいのです。中古品には、新品にはない特有のリスクが潜んでいます。
この記事では、そんなあなたが中古のAirPods Pro選びで絶対に失敗しないために、プロの目線から「購入前に確認すべき必須チェックポイント」を、これでもかというほど詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
なぜ今、中古のAirPods Proが狙い目なのか?

注意点ばかりを先に話してしまいましたが、そもそも、なぜ今中古のAirPods Proがこんなにも人気なのでしょうか。それには明確な理由があります。
新品価格と中古価格の比較
最大の理由は、やはり価格の魅力です。
- 新品価格(Apple Store): 約40,000円
- 中古価格(状態による):
- AirPods Pro(第2世代): 25,000円〜32,000円程度
- AirPods Pro(第1世代): 15,000円〜22,000円程度
ご覧のように、特に第1世代であれば新品の半額以下で手に入る可能性も十分にあります。
第2世代であっても、1万円以上安く購入できるケースが多く、この価格差は非常に大きなメリットと言えるでしょう。世界的な円安傾向が続く限り、新品価格が下がることは考えにくいため、状態の良い中古品を狙う価値はますます高まっています。
機能・性能はまだまだ現役
「安いのは分かったけど、型落ちだと性能がイマイチなんじゃ…?」と心配される方もいるかもしれません。しかし、その心配は無用です。
- AirPods Pro(第1世代): 発売から数年経ちますが、アクティブノイズキャンセリングや外部音取り込みモード、空間オーディオといった主要な機能は、今使っても「凄い」と感じるレベルです。日常的なリスニングやWeb会議などで使う分には、全く不満を感じることはないでしょう。
- AirPods Pro(第2世代): こちらは言わずもがな。現行モデルであり、ノイズキャンセリング性能の向上、適応型環境音除去、タッチコントロールによる音量調整など、最新の機能が満載です。中古で少し安く手に入れられれば、満足度は非常に高いはずです。
つまり、どちらの世代を選んだとしても、現代のワイヤレスイヤホンとしてトップクラスの体験ができることに変わりはありません。
フリマアプリや中古ショップで手軽に探せる
人気の高さから、メルカリやラクマといったフリマアプリ、じゃんぱらやイオシスといった中古PC・スマホ専門店など、様々な場所で中古のAirPods Proが取引されています。選択肢が多いため、自分の予算や求めるコンディションに合った個体を見つけやすいのも、大きなメリットです。
中古AirPods Pro購入前に確認すべき8つのチェックポイント

さて、ここからが本題です。後悔しないために、購入前に必ず確認してほしい8つのポイントを、重要度順に解説していきます。
1. 第1世代か第2世代かの確認
まず基本中の基本ですが、自分が買おうとしているのが「第1世代」なのか「第2世代」なのかを正確に把握しましょう。出品者が意図的、あるいは知識不足から間違って記載しているケースも散見されます。
- 見分け方のポイント
- 充電ケース: 第2世代のケースには、側面にストラップループ、底面にスピーカー穴があります。第1世代にはどちらもありません。これは最も分かりやすい物理的な違いです。
- モデル番号: AirPods Pro本体や、ペアリングしたiPhoneの設定画面から確認できるモデル番号で判別できます。
- AirPods Pro (第2世代): A2931, A2699, A2698
- AirPods Pro (第1世代): A2084, A2083
- 機能: 第2世代のみ、イヤホン本体の軸部分を上下にスワイプして音量調整が可能です。
価格が安いと思ったら第1世代だった、ということがないように、写真と説明文をしっかり確認しましょう。
2. モデル番号とシリアル番号の確認
巧妙に作られた偽物のAirPods Proは、見た目だけではプロでも見分けるのが困難なレベルに達しています。しかし、「シリアル番号」をごまかすことはできません。
- 確認手順
- 出品者にシリアル番号を尋ねる: フリマで買う場合は購入前に、必ずコメントや質問機能を使って製品のシリアル番号を確認してください。シリアル番号は、充電ケースの蓋の内側や、元箱に記載されています。もし出品者が「個人情報なので…」などと言って教えてくれない場合は、その出品者からの購入は100%避けるべきです。怪しいと自白しているようなものです。
- Appleの公式サイトで照会する: 教えてもらったシリアル番号を、Appleの「保証状況の確認ページ」に入力します。
- 結果を確認:
- 本物の場合: 「AirPods Pro」という製品名と、保証状況が表示されます。
- 偽物の場合: 「このシリアル番号は有効ではありません」といったエラーメッセージが表示されます。
この一手間を惜しむだけで、数万円をドブに捨てるリスクを回避できます。絶対に、購入ボタンを押す前に確認してください。
3. 付属品の有無(充電ケース、イヤーチップ、ケーブルなど)
「本体さえあればいいや」と思いがちですが、付属品の有無は後々の出費に影響します。
- 充電ケース: 当然ですが、必須です。
- イヤーチップ: AirPods Proのフィット感と遮音性は、イヤーチップのサイズが合っているかどうかに大きく左右されます。通常、S・M・Lの3サイズ(第2世代はXSも付属)が同梱されています。欠品している場合は、自分に合うサイズを別途購入する必要があります(Apple Storeで1,200円程度)。また、衛生的な観点からも、前の所有者が使っていたものをそのまま使うのは抵抗がある方が多いでしょう。イヤーチップは新品に交換することを前提に考えておくのがおすすめです。
- 充電ケーブル: Lightningケーブル(第2世代はUSB-Cの場合も)が付属しているか確認しましょう。なければ手持ちのもので代用できますが、なければ地味な出費になります。
- 元箱: 再度売却する(リセール)時の価値を考えると、元箱があった方が有利です。
付属品が完備されている「完品」に近いものほど、大切に扱われてきた可能性が高いという判断材料にもなります。
4. バッテリーの消耗具合
中古のAirPods Proを購入する上で、偽物の次に警戒すべき最大の懸念点がバッテリーです。リチウムイオンバッテリーは消耗品であり、使えば使うほど確実に劣化していきます。
しかし、iPhoneのように「バッテリーの状態」をパーセンテージで簡単に確認する方法がAirPods Proにはありません。これが中古選びを難しくしている元凶です。
- 確認するためのアプローチ
- 出品者に使用頻度や購入時期を尋ねる: フリマアプリなどで購入する場合、「1日にどのくらいの時間使っていましたか?」「いつ頃購入されたものですか?」といった質問をするようにしましょう。毎日長時間使っていたものと、週末にたまに使う程度だったものでは、消耗度が全く違います。
- 「バッテリーの持ちが悪い」といった記載がないか確認: 当然ですが、このような記載があるものは避けるべきです。
- 「Apple Storeでバッテリー交換済み」は狙い目: もしこのような個体があれば、価格は少し高めかもしれませんが、安心して長く使えるため非常におすすめです。
満充電からの連続再生時間が、公称値(第1世代:最大4.5時間、第2世代:最大6時間)から著しく短い個体は、購入後すぐにバッテリー交換が必要になる可能性があります。Appleでのバッテリーサービスは片耳だけでも1万円以上かかるため、結果的に高くついてしまうことを覚えておきましょう。

5. 傷や汚れの状態
イヤホンは耳に直接入れるものですし、ケースは常に持ち歩くもの。傷や汚れは精神的な満足度に直結します。
- チェックすべき箇所
- 充電ケース: ポケットやバッグの中で擦れるため、細かい傷がつきやすい部分です。光沢のある素材なので、写真では傷が見えにくいことがあります。様々な角度から撮影された写真があるか確認しましょう。
- イヤホン本体:落下による打痕や深い傷がないか確認します。
- メッシュ部分: スピーカーやマイクの黒いメッシュ部分に、耳垢やホコリが詰まっていないかを入念にチェックしてください。ここが汚れていると、音質やノイズキャンセリング性能の低下に繋がる可能性がありますし、何より衛生的によくありません。写真で確認しにくい場合は、拡大写真を追加でお願いしてみましょう。
6. 機能の動作確認
出品情報に「動作確認済み」と書かれていても、どのレベルまで確認したのかは出品者によって様々です。
- 最低限確認してほしい機能
- ペアリング: iPhoneや他のデバイスと問題なく接続できるか。
- 左右のイヤホンからの音声出力: 両耳から正常に音が出るか。
- 充電: ケースに入れてイヤホンが充電されるか、ケース自体が充電されるか。
- アクティブノイズキャンセリング: オンにした際に、周囲の騒音がしっかりと低減されるか。
- 外部音取り込みモード: 周囲の音が自然に聞こえるか。
特に、AirPods Proの要であるノイズキャンセリングや外部音取り込みモードに不具合がある個体は、価値が半減してしまいます。出品情報にこれらの機能の動作について言及がない場合は、必ず質問して確認しましょう。
7. 「探す」機能のオフとアクティベーションロックの解除
iPhoneと同様に、AirPods Proにも「探す」ネットワーク機能があり、前の所有者のApple IDに紐付いたままになっていることがあります。これは「アクティベーションロック」と呼ばれ、この状態だとあなたが自分のApple IDに紐付けて使うことができず、ただのプラスチックの塊(文鎮)になってしまいます。
- 確認方法
- フリマで購入する際は購入前に「『探す』機能はオフになっていますか?」「Apple IDとの紐付けは解除済みですか?」と明確に質問してください。
- このリスクを理解していない出品者もいるため、「iPhoneの設定からBluetoothで該当のAirPods Proの登録を削除し、『探す』アプリからも削除していただけていますでしょうか?」と具体的に聞くと、より確実です。
フリマアプリでのトラブルで非常に多い事例なので、念入りに確認しましょう。
8. 出品者の評価と信頼性
フリマアプリを利用する場合、最後に物を言うのは「誰から買うか」です。
- 評価の確認:
- 「良い」評価の数だけでなく、その内訳を見ましょう。取引件数が少ないのに良い評価ばかりなのは、あまり参考になりません。数百件以上の取引実績がある方が信頼できます。
- 最も重要なのは「悪い」「普通」の評価です。どのような理由でその評価がついているのかを必ず確認してください。「商品説明と違うものが届いた」「連絡が取れなくなった」といった内容の悪い評価がある出品者からは、絶対に購入してはいけません。
- プロフィールと過去の出品物: プロフィール欄が丁寧に書かれているか、過去に同じような電子機器の取引実績があるかなども参考になります。
どこで買うのがおすすめ?中古AirPods Proの購入先別メリット・デメリット

主な購入先は3つ。それぞれの特徴を理解して、自分に合った場所を選びましょう。
フリマアプリ(メルカリ、ラクマなど)
- メリット: なんといっても価格の安さと品数の豊富さが魅力です。掘り出し物が見つかる可能性も一番高いでしょう。
- デメリット: 個人間取引のため、偽物や粗悪品を掴まされるリスクが最も高い購入先です。本記事で解説した8つのチェックポイントを駆使して、自己責任で慎重に判断する必要があります。トラブル時の保証も基本的にはありません。
中古スマホ・PC専門店(じゃんぱら、イオシス、ゲオなど)
- メリット: 専門のスタッフが検品・クリーニングを行っているため、偽物の心配はほぼありません。動作確認もしっかり行われており、多くの場合「1ヶ月〜3ヶ月の初期不良保証」が付いています。フリマアプリより安心して購入できるのが最大の強みです。
- デメリット: フリマアプリより価格は高くなる傾向にあります。
Apple認定整備済製品
- メリット: Apple自らが整備し、新品のバッテリーと外装に交換した上で販売している製品です。品質は新品同様で、1年間の製品保証も付いてきます。これ以上ないほど安心できる選択肢です。
- デメリット: 価格は中古市場の中では最も高くなります。また、常に在庫があるわけではなく、希望のモデルがいつ入荷するか分からないのが難点です。
リスクを少しでも減らしたい方は、多少高くても保証のある「中古専門店」やApple認定整備済製品の購入を強くおすすめします。
購入後にやるべきこと

無事に中古のAirPods Proが手元に届いたら、安心して使い始める前にもう一手間かけましょう。
クリーニング
中古専門店で購入した場合でもある程度は綺麗になっていますが、耳に入れるものですから、念には念を入れて自分でクリーニングしましょう。
- 用意するもの: 消毒用エタノール(または無水エタノール)、マイクロファイバークロス、綿棒
- 手順:
- クロスにエタノールを少量染み込ませ、ケース全体とイヤホン本体のプラスチック部分を優しく拭き上げます。
- スピーカーやマイクのメッシュ部分は、乾いた綿棒で優しく掃除します。
- 前述の通り、イヤーチップは新品に交換するのが最も衛生的でおすすめです。
動作確認とペアリング
クリーニングが終わったら、いよいよ動作確認です。自分のiPhoneとペアリングし、本記事のチェックポイント6で挙げた「ペアリング、左右の音声、充電、ノイキャン、外部音取り込み」などの機能がすべて正常に動作するかを、改めて自分の環境でテストしてください。
万が一不具合が見つかった場合は、フリマアプリで購入した場合、すぐに受け取り評価をせず、出品者や販売店に連絡を取りましょう。

保険に加入して、もしもの時に備える

さて、ここまで中古のAirPods Proを安全に手に入れる方法を解説してきました。チェックポイントをしっかり守れば、ハズレを引く確率は大幅に減らせるはずです。
しかし、それでも拭えない不安が一つあります。それは「購入後の突然の故障」です。
中古品である以上、いつバッテリーが寿命を迎えるか、いつ内部の基板が壊れてしまうかは誰にも予測できません。
AirPodsは耳から外す時に結構落としたりもします。
特にメーカー保証が切れている個体がほとんどのため、故障=高額な修理費用が自己負担でのしかかってきます。
片耳交換で1万円以上、ケースも合わせると2万円を超えることも…。せっかく安く手に入れたのに、これでは元も子もありませんよね。
そんな「買った後の不安」を解消してくれる、非常に賢い選択肢があるのをご存知でしょうか。
それが「モバイル保険」です。
中古のAirPods Proでも加入できる「モバイル保険」とは?
「モバイル保険」は、月々わずか700円で、あなたの身の回りの通信機器を最大3台まで守ってくれる保険サービスです。
「え、でも保険って新品じゃないと入れないんじゃ…?」
そう思われるかもしれませんが、モバイル保険の凄いところは、中古品や、購入から時間が経ったデバイスでも加入できるという点です。
販売店で購入された中古品であり、販売店により購入から3ヵ月以上の動作保証が付帯された端末であれば登録することができます。
*フリマアプリなどで購入されたものは基本的に入ることができません。
つまり、あなたがこれから手に入れる中古のAirPods Proも、しっかりと補償の対象にすることができるのです。
モバイル保険の主な特徴:
- 月額700円で加入しやすい。
- 年間最大10万円まで修理費用を補償。
- スマートフォンなどを「主端末」として1台、AirPods Proやタブレット、スマートウォッチなどを「副端末」として2台、合計3台までまとめて補償。
僕もかれこれ5年ほど加入しているのがモバイル保険になります。iPhone、Macbook、AppleWatchの3台を加入させており、やはり複数台を1つの保険でカバーできるのは楽ですし、高額なデバイスを持っている身からすれば安心材料になります。
ゲーム機を持っている場合、ゲーム機を入れたりもできるので、幅広く保証してもらえるのにメリットを感じています。
なぜ中古AirPods Proにモバイル保険がおすすめなのか?
中古のAirPods Proとモバイル保険の相性が抜群な理由は、以下の通りです。
- メーカー保証がない弱点を完璧にカバーできる 中古品最大の弱点である「保証がない」点を、月額700円でカバーできます。突然の故障で数万円が飛んでいくリスクを考えれば、保険に入っておいた方がいいでしょう。
店舗で買った場合も最大3ヶ月ほどの保証になりますし、自損は対象外です。 - スマホとまとめて保険に入れるから無駄がない 多くの方がスマートフォンをお持ちだと思います。そのスマホを「主端末」として登録すれば、中古のAirPods Proは「副端末」として、追加料金なしで保険の対象に加えられます。他にも、タブレットやスマートウォッチ、携帯ゲーム機なども登録できるので、あなたのデジタルライフ全体をまるっと守ることが可能です。
僕もAirPodsProを副端末に登録しています。 - 幅広いトラブルに対応 補償範囲は、落下による破損や水没、バッテリーの劣化による故障など、日常で起こりうるほとんどのトラブルをカバーしています。これだけの安心が月々700円で手に入るなら、入らない手はないと僕は断言できます。
詳しくは公式サイトに分かりやすくまとめられていますので、ぜひ一度チェックしてみてください。中古でAirPods Proを買うなら、この保険とセットで考えるのが最も賢い選択だと、自信を持っておすすめします。
まとめ
今回は、中古のAirPods Proを購入する際の注意点について解説しました。
最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
・購入前の8つのチェックは必須!(特にシリアル番号確認は絶対)
・偽物とバッテリー劣化には最大限の警戒を
・安心を優先するなら「中古専門店」がおすすめ
・購入後の万が一には「モバイル保険」という最強のお守りがある
中古のAirPods Proは、正しい知識を持って賢く選べば、中古のAirPodでも良いものが見つかります。
そして、手に入れたAirPods Proで聴くお気に入りの一曲は、きっと格別なものになるはずです。
是非、この記事を参考にしてみてください!