スマホ保険ラボの編集長D部長です。
お気に入りのスマートフォン、購入時はそのデザインを損なわないように透明なクリアケースを選んだはずです。
しかし、ふと気づくとケースが黄ばんでしまい、せっかくの端末の美しさが台無しになっていることがあります。
「汚い手で触った覚えはないのに、なぜ?」そう思うのも当然です。
実は、スマホケース(iPhone・Android)の黄ばみには化学的な理由と、物理的な理由の両方があります。
汚れの種類を見極めれば、家にある洗剤だけで驚くほど綺麗になるケースもあれば、残念ながら寿命と割り切るべきケースもあります。
本記事では、「スマホケースの黄ばみを落とすための具体的な方法」を、化学的な根拠に基づいて解説します。単なる汚れ落としだけでなく、ケースを長く美しく保つためのメンテナンス知識としてお役立てください。
スマホケースが黄ばんでしまう2つの原因

対策を講じる前に、まず原因を知っておく必要があります。
クリアケースの黄ばみは、主に以下の2つの原因によって起こります。
紫外線による経年劣化(化学変化)
最も厄介なのがこの原因です。
多くのソフトケースに使用されているTPU(熱可塑性ポリウレタン)という素材は、紫外線を浴びることで化学変化を起こします。素材内部の分子構造が変化し、「キノンイミド」などの黄色い物質が発生することで、ケース全体が琥珀色に変色します。
これは表面の汚れではなく素材そのものが変質しているため、洗剤で洗っても完全に透明に戻すことは難しいです。
手垢や皮脂汚れ、摩擦による変色
もう一つの原因は、日常的な使用による汚れです。
手から出る皮脂やハンドクリーム、タバコのヤニ、衣服との摩擦による色移りなどがケース表面や細かい傷に入り込み、酸化して茶色く変色します。こちらは「汚れ」ですので、適切な洗浄方法を使うことで改善できる可能性があります。
素材の確認:あなたのケースは「洗える」か

黄ばみ落としを始める前に、ケースの素材を確認してください。素材によって有効な洗剤が異なります。
TPU(熱可塑性ポリウレタン)
特徴:ゴムのように柔らかいが、弾力がある。現在のクリアケースの主流。
黄ばみやすさ:非常に高い。紫外線に弱い。
対策:表面の汚れは落ちるが、変質は戻らない。
ポリカーボネート(PC)
特徴:プラスチックのように硬く、叩くとコツコツ音がする。
黄ばみやすさ:低い。ただし傷がつきやすい。
対策:アルコールや強い溶剤に弱いので注意が必要。
シリコン
特徴:ふにゃふにゃしており、埃がつきやすい。
黄ばみやすさ:中程度。細かい穴が多く汚れを吸い込みやすい。
対策:煮沸などが可能な場合もあるが、加水分解に注意。

家にあるもので実践!スマホケースの黄ばみ落とし方5選

ここでは、洗浄力の優しいものから順に、強力な方法へとステップアップ形式で解説します。まずはレベル1から試してみてください。
レベル1:台所用中性洗剤(初期の汚れ)
軽い皮脂汚れや、最近ついたばかりの汚れであれば、普段食器を洗っている中性洗剤で十分に落ちます。
準備するもの
・台所用中性洗剤
・柔らかいスポンジ(研磨剤なし)
・洗面器またはボウル
・清潔なタオル
手順
- ケースをスマホから外し、水で表面のホコリを洗い流します
- スポンジに洗剤を泡立て、優しくケース全体を洗います
- 特にボタン周りや充電ポートの穴など、汚れが溜まりやすい部分を丁寧に洗います
- ぬるま湯で洗剤が残らないよう完全にすすぎます
- タオルで水分を拭き取り、風通しの良い日陰で完全に乾燥させます
注意点:硬いタワシなどで擦ると傷がつき、そこに余計汚れが入り込むので避けてください。
レベル2:重曹(こびりついた汚れ)
中性洗剤では落ちない黒ずみや、少し時間の経った皮脂汚れには重曹の研磨作用と弱アルカリ性を利用します。
準備するもの
・重曹(粉末)
・水
・小皿
手順
- 小皿に重曹を入れ、少しずつ水を加えて「重曹ペースト」を作ります(耳たぶくらいの固さ)
- ペーストを指やスポンジに取り、ケースの黄ばみが気になる部分に塗ります
- 円を描くように優しく擦ります。重曹の粒子が汚れを掻き出します
- 水でしっかりと洗い流し、乾燥させます
効果の理由:重曹の粒子による物理的な研磨と、酸性の皮脂汚れをアルカリ性で中和するダブル効果が期待できます。
レベル3:酸素系漂白剤「オキシ漬け」(全体的な薄汚れ)
「オキシクリーン」などの酸素系漂白剤を使用する方法です。つけ置きすることで、複雑な形状のケースの隅々まで洗浄成分を行き渡らせます。
準備するもの
・酸素系漂白剤(粉末タイプ推奨)
・40〜50度のお湯
・洗面器
手順
- 洗面器にお湯を張り、規定量の酸素系漂白剤を溶かします
- ケースを完全に沈めます。浮いてくる場合は重りを乗せてください
- そのまま20分〜1時間ほど放置します(オキシ漬け)
- 取り出して流水でよくすすぎ、乾燥させます
注意点:金属パーツがついているケースの場合、金属が変色する恐れがあるため使用しないでください。
レベル4:メラミンスポンジ(物理研磨)
「激落ちくん」などで知られるメラミンスポンジを使用します。
これは洗剤ではなく、硬い樹脂の骨格で汚れを削り落とす方法です。
手順
- メラミンスポンジに水をたっぷり含ませます
- 黄ばんでいる箇所を優しく擦ります
- 削りカスが出るので、水で洗い流します
注意点:TPU素材には有効ですが、クリアケースの表面にコーティングが施されている場合、そのコーティングごと削り落としてしまい、光沢が失われる(曇る)リスクがあります。目立たない場所で試してから行ってください。
レベル5:塩素系漂白剤「キッチンハイター」(最終手段)
ここまでやっても落ちない場合、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤を試します。ただし、これは非常に強力なため、ケースの素材自体を傷めるリスクがあります。
準備するもの
・塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)
・水
・ゴム手袋(必須)
手順
- 換気を良くし、ゴム手袋を着用します
- 水1リットルに対し、キャップ0.5杯程度の漂白剤を溶かします(メーカー規定の「つけ置き」濃度に従ってください)
- ケースを入れ、10分〜30分程度つけ置きします
- 流水で30秒以上、ヌメリがなくなるまで徹底的にすすぎます
効果の限界:これにより、有機物による着色汚れ(カレーの色移りやタバコのヤニ)はほぼ脱色できます。しかし、紫外線によるTPU素材の変質(黄ばみ)は、漂白剤でも白く戻ることはありません。

紫外線劣化による黄ばみは「戻らない」

上記の方法を全て試しても黄ばみが取れない場合、その原因は「汚れ」ではなく「素材の劣化」です。
TPU素材に含まれるベンゼン環などが紫外線によって構造変化を起こしている状態です。これは焦げたパンを元の白いパンに戻せないのと同じ不可逆変化です。
ネット上には「過酸化水素水と紫外線を当ててレトロブライト(漂白)する」という高度な化学実験のような手法も紹介されていますが、薬剤の入手難易度や手間、ケース自体の強度低下を考えると、1,000円〜3,000円程度のケースに対して行うコストパフォーマンスは見合いません。
諦めて買い替えるべきサイン
・ハイター(塩素系漂白剤)を使っても色が全く変わらない
・ケース自体が硬化し、ひび割れが見られる
・ベタつき(加水分解)が発生している
これらの症状が出ている場合は、スマホを守るという本来の機能を損なう可能性があるため、買い替えを推奨します。

黄ばみを防ぐための予防とメンテナンス

新しいケースを購入した際、少しでも長く透明度を保つための予防策を紹介します。
紫外線を避ける
直射日光の当たるダッシュボードや、窓際に長時間放置しないことが最も重要です。
紫外線での劣化は透明ケースだと避けるのが難しいでし。
こまめに拭く
手の脂は酸化して黄ばみの原因になります。
1日の終わりにメガネ拭きやマイクロファイバークロスでサッと乾拭きするだけで、持ちが違います。
アルコール除菌シートの多用は避ける
TPUやポリカーボネートは、高濃度のアルコールに触れると白化したり、劣化が早まったりすることがあります。
除菌したい場合は、ノンアルコールタイプを使用するか、中性洗剤での水洗いを推奨します。
素材選びの変更
黄ばみがどうしても嫌な場合は、側面はTPUでも背面が「強化ガラス」や「ポリカーボネート」になっているハイブリッドケースを選ぶと、透明感が長持ちします。特にガラス素材は紫外線による変色をほぼ起こしません。
また、黄ばみ防止と記載の商品を選ぶのもいいでしょう。
ケースの買い替えと同時に見直したい「スマホの守り方」
黄ばんだケースを新品に買い替えるタイミングは、スマホの保護環境を見直す良い機会でもあります。
ケースは数千円で買い替えられますが、中身のスマートフォン本体は年々高額化しています。最新のiPhoneなどは20万円近くすることも珍しくありません。
「ケースを綺麗にする」という意識を持っているあなたなら、当然デバイス本体の保護にも関心があるはずです。高価な端末を守る手段として、一般的にAppleCare+などのメーカー保証と、サードパーティ製のモバイル保険が比較されます。それぞれの特徴を整理しました。
モバイル保険とAppleCare+の比較

スマホを守る保険・補償サービスは、自分の使い方に合わせて選ぶことが重要です。
| 項目 | モバイル保険 | AppleCare+ (iPhone 17 Pro等の場合) |
|---|---|---|
| 月額料金 | 700円(非課税) | 月払いプランあり(盗難・紛失プラン) |
| 補償対象台数 | 1契約で3台まで | 1契約につき1台 |
| 自己負担金 | 0円 | 画面割れ:3,700円 その他:12,900円 |
| 年間補償額 | 最大10万円 | 回数無制限(ただし自己負担金あり) |
| 修理場所 | 国内どこでも(正規・非正規問わず) | Apple Storeまたは正規プロバイダ |
| 盗難・紛失 | あり(上限額の範囲内) | あり(プランによる・自己負担金あり) |
| 対象端末 | スマホ、タブレット、PC、ゲーム機など | Apple製品のみ |
AppleCare+の特徴
Apple純正の安心感があります。画面割れの修理頻度が極端に高い人や、Appleのサポートを直接受けたい人に向いています。
ただし、端末ごとに契約が必要で、月額料金も高めに設定されており、修理のたびに免責金額(自己負担金)が発生するのがネックとなる場合があります。
モバイル保険の特徴
月額700円で3台まで登録できるコストパフォーマンスの高さが最大の特徴です。
編集長僕もかれこれ5年ほど加入しているのがモバイル保険になります。iPhone、MacBook、Apple Watchの3台を加入させており、やはり複数台を1つの保険でカバーできるのは楽ですし、高額なデバイスを持っている身からすれば安心材料になります。
ゲーム機を持っている場合、ゲーム機を入れたりもできるので、幅広く保証してもらえるのにメリットを感じています。
特に、メインのスマホだけでなく、サブ端末やワイヤレスイヤホン、スマートウォッチなどをまとめて守りたい場合、トータルの維持費は圧倒的に安くなります。
また、修理時に自己負担金が発生せず、年間10万円までなら全額補償される(キャッシュレスリペアも可能)点も、家計管理のしやすさに繋がります。
新品端末だけではなく、中古端末も購入店舗の動作保証が3ヶ月以上あれば加入可能ですし、個人で1契約もOKですが、家族で契約し、家族分のスマホやデバイスを1契約内で加入させることもできます。
よくある質問(FAQ)
- 歯磨き粉で磨くと黄ばみが落ちるというのは本当ですか?
-
歯磨き粉に含まれる研磨剤によって、表面の物理的な汚れは落ちる可能性があります。しかし、粒子が荒いものを使うとケースが傷だらけになり、余計に白く曇ってしまう原因になります。あえて推奨はしません。
- 紫外線ライト(レジン硬化用など)を当てると白くなりますか?
-
逆効果になることが多いです。TPU素材は紫外線で劣化して黄ばむため、さらに紫外線を当てることは黄ばみを加速させる行為になりかねません。過酸化水素水と併用する漂白テクニックの場合のみ使用しますが、単体では当てないでください。
- 100均のケースとメーカー製の高いケース、黄ばみやすさは違いますか?
-
素材が同じTPUであれば、基本的にはどちらも黄ばみます。ただし、メーカー製のものには高品質な「黄変防止剤」が配合されていることが多く、100均のものよりは透明期間が数ヶ月〜半年ほど長く続く傾向にあります。
- 黄ばまない透明ケースのおすすめ素材はありますか?
-
完全に黄ばみを避けたいのであれば、「強化ガラス」製のケースか、硬質の「ポリカーボネート」製を選んでください。これらは紫外線による変色がほとんど起きません。ただし、TPUのような衝撃吸収性は低くなるため、落下時の保護力とのトレードオフになります。
まとめ
スマホケースの黄ばみは、単なる汚れであれば「食器用洗剤」や「酸素系漂白剤」で驚くほど綺麗になります。
まずは週末にでも、家にある洗剤を使って「つけ置き」から始めてみてください。
もし、漂白剤を使っても色が戻らない場合は、素材の寿命(紫外線劣化)です。
その際は、スマホ本体を保護する機能も低下している可能性があるため、潔く新しいケースへの買い替えを検討しましょう。
そして、ケースを新調するタイミングで、大切なデバイスを金銭的なリスクから守る「保険」についても一度見直してみることをお勧めします。物理的な保護と補償による保護、両方を整えて快適なスマホライフを送ってください!
