スマホ保険ラボの編集長D部長です。
毎日手放すことのできないスマートフォン。今や私たちの生活に欠かせないインフラの一部ですが、それに伴い「もしも」の故障リスクも常に付きまといます。そんな不安を解消してくれるのが「スマホ保険」の存在です。
しかし、一度加入したはいいものの
「毎月の保険料が意外と負担…」
「もっと自分に合った保険があるかもしれない」
「機種変更を機に見直したい」といった理由から、解約を考え始める方も少なくありません。
その際に真っ先に頭をよぎるのが
「途中で解約なんてできるのだろうか?」
「もし解約できても、ややこしい手続きや違約金が必要になるんじゃないか?」
という不安ではないでしょうか。
保険の契約というと、どこか複雑で、一度入ったら簡単には抜け出せないようなイメージがありますよね。
特に、解約に関する情報は公式サイトを探しても分かりにくい場所に書かれていることが多く、調べること自体が億劫になってしまうことも。
この記事では、スマホ保険が「途中解約可能なのか?」について分かりやすく解説していきます。多くの人が気にする違約金の有無、解約前に必ず確認すべき注意点をみていきましょう。
スマホ保険は本当に途中で解約できるのか?

結論から先に述べると、ほとんどのスマホ保険は契約期間の途中であっても解約することが可能です。
法律上、保険契約者が一方的に契約を解除する権利は認められており、スマホ保険もその例外ではありません。
ただし、「可能であること」と「何の制約もなくいつでも自由に辞められること」は少し意味が異なります。
解約のしやすさや条件は、加入している保険の契約形態によって変わってくるため、まずはご自身の契約内容を把握することが重要です。
原則としていつでも解約可能
多くの独立系スマホ保険やキャリアが提供する補償サービスは、月払いの契約形態をとっています。
この場合、解約を申し出た月の末日、あるいは翌月の末日をもって契約が終了となるケースが一般的です。
つまり、思い立ったタイミングで解約手続きを進めることができます。
「2年縛り」のような長期拘束をイメージする方もいるかもしれませんが、近年のスマホ保険において、そういった厳しい縛りを設けているサービスは減少傾向にあります。サービスの多様化と競争の激化により、ユーザーがより柔軟にサービスを選べる環境が整ってきているのです。
契約形態(年間契約・月間契約)による違い
注意が必要なのは、年間契約のプランを選択している場合です。一部の保険商品では、月払いよりも保険料が割安になる「年払い」プランが用意されています。
この年払いプランを契約している場合、途中で解約すること自体は可能ですが、支払った保険料が全額返金されるわけではない点に注意が必要です。ただ、多くの保険プランが基本的に月額なのでその点は安心していいでしょう。
契約時に「少しでもお得に」と考えて年払いを選択した方は、解約時の返金額について、契約先の約款や重要事項説明書を改めて確認する必要があります。ご自身の契約が月間契約なのか、それとも年間契約なのか、まずはその点を明確にしましょう。
【重要】スマホ保険の解約前に確認すべき5つの注意点

「解約できるなら、今すぐ手続きしよう!」と行動に移す前に、必ず確認しておきたい5つの重要な注意点があります。これらを見過ごしてしまうと、思わぬ損をしてしまったり、いざという時に困る事態に陥ったりする可能性があります。
1. 違約金や手数料の有無
最も気になるのが、違約金や解約手数料の存在です。前述の通り、最近のスマホ保険で高額な違約金を請求されるケースは稀です。しかし、サービスによっては契約期間(例:最低利用期間6ヶ月など)が設けられており、その期間内に解約すると所定の手数料が発生する可能性はゼロではありません。
特に、加入キャンペーンなどを利用して契約した場合、その特典の条件として最低利用期間が設定されていることがあります。契約時の書類やマイページなどで、違約金・解約手数料に関する項目を必ず確認してください。多くの場合、「よくある質問」や「重要事項説明書」に記載されています。
2. 解約のタイミング(日割り計算の有無)
解約を申し込むタイミングも非常に重要です。多くのスマホ保険では、保険料の日割り計算を行っていません。
例えば、月の初日である1日に解約手続きをしても、月末の31日に手続きをしても、その月の保険料は1ヶ月分まるまる請求されるケースがほとんどです。つまり、月初の解約は単純に損をしてしまいます。
解約を決意したら、その月の末日近くに手続きを行うのが最も無駄がありません。
ただし、手続きの締め日が「毎月25日まで」のように設定されている場合もあるため、ご自身の保険の解約申請締め切り日を事前に調べておきましょう。この締め日を過ぎてしまうと、解約が翌月扱いとなり、さらに1ヶ月分の保険料を支払うことになってしまいます。
3. 再加入の条件
一度解約した保険に、後から「やっぱりもう一度入りたい」と思っても、簡単には再加入できない場合があります。保険サービスによっては、一度解約した人の再加入を認めていなかったり、再加入に厳しい条件を課していたりすることがあります。
例えば、以下のような条件が考えられます。
・そもそも再加入が不可
・解約から一定期間(例:1年間)は再加入できない
・再加入時には、端末が正常に動作することを証明する査定が必要になる
・新規購入した端末でないと加入できない
特に、端末の購入と同時にしか加入できないキャリアの補償サービスなどは、後から入り直すことが原則として不可能です。
解約するということは、その保険が提供する安心を完全に手放すことであり、その権利を後から簡単には取り戻せない可能性があることを肝に銘じておく必要があります。
4. 保険を使わないまま解約するデメリット
「今まで一度もスマホを壊したことがないし、保険料が無駄だったな」と感じて解約を検討する人は多いです。確かに、保険を使わなければ保険料は「掛け捨て」となり、コストとして積み重なっていきます。
しかし、その「一度も使わなかった」という事実こそが、これまで安心してスマホを使えてきた証でもあります。
スマートフォンの修理費用は年々高額化しています。例えば、最新のiPhoneの画面修理には5万円以上、背面ガラスの修理にはそれ以上の費用がかかることも珍しくありません。
解約して保険料の支払いを止めた直後に、運悪くスマホを破損させてしまい、結果的に保険料の数年分に相当する高額な修理費を自己負担することになる、というケースは決して少なくないのです。
解約を検討する際は、月々の保険料という「目に見えるコスト」だけでなく、保険がない状態で高額な修理費用が発生する「潜在的なリスク」も天秤にかけて判断することが大切です。
5. 次の保険への乗り換えタイミング(無保険期間を作らない)
もし現在の保険に不満があり、別の保険への乗り換えを考えているのであれば、解約と新規加入のタイミングを慎重に計画する必要があります。最も避けたいのが、「無保険期間」を作ってしまうことです。
例えば、現在の保険を月末に解約し、新しい保険の適用開始が翌月の1日からであれば問題ありません。しかし、手続きのズレなどから、現在の保険が解約された後、新しい保険が有効になるまでに数日間の空白期間が生まれてしまうことがあります。
マーフィーの法則ではありませんが、なぜかトラブルというものは、そういった無防備な期間を狙ってやってくるものです。万が一、この無保険期間中にスマホを破損させてしまった場合、当然ながらどちらの保険からも補償は受けられません。
乗り換えを行う際は、必ず新しい保険の申し込みを先に行い、その補償が開始される日を正確に把握した上で、現在の保険の解約手続きを進めるようにしてください。
主要スマホ保険の解約方法と違約金ポリシーを徹底比較

ここでは、代表的なスマホ保険・補償サービスについて、その解約方法や注意点を具体的に見ていきましょう。ご自身が加入しているサービスを参考にしてください。
※下記の情報は記事執筆時点のものです。最新の情報は各サービスの公式サイトで必ずご確認ください。
キャリア提供の補償サービス
多くの人が利用している、ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアが提供する端末補償サービス。これらは基本的に、各キャリアのオンライン手続きサービス(My docomo, My au, My SoftBank)や、電話、店舗窓口で解約手続きが可能です。
- AppleCare+ for iPhone(キャリア経由)
- 解約方法: 各キャリアのオンラインサービス、電話、店舗で手続き。
- 違約金: 基本的に発生しません。
- 注意点: 月払いの場合は、解約手続きを行った月の末日で補償が終了します。日割り計算はありません。一度解約すると、同じ端末で再加入することはできません。また、キャリアとの回線契約を解約すると、これらの補償サービスも同時に解約となる場合がほとんどです。
- ドコモ「ケータイ補償サービス」
- 解約方法: My docomo、電話、ドコモショップ。
- 違約金: 発生しません。
- 注意点: 解約月の月額料金は日割り計算されず、1ヶ月分が請求されます。こちらも一度解約すると再加入はできません。機種購入時しか加入できないため、解約は慎重に判断する必要があります。
- au「故障紛失サポート」
- 解約方法: My au、電話、au Style/auショップ。
- 違約金: 発生しません。
- 注意点: 月の途中で解約した場合でも、月額料金は日割りにならず満額請求となります。再加入は不可です。
- ソフトバンク「あんしん保証パック」
- 解約方法: My SoftBank、電話、ソフトバンクショップ。
- 違約金: 発生しません。
- 注意点: こちらも解約月の料金は日割り計算されません。再加入はできないため、解約は慎重な判断が求められます。
キャリアの補償サービスに共通しているのは、「解約は比較的簡単で違約金もないが、再加入は原則不可能」という点です。
独立系保険会社
次に、キャリアとは独立してサービスを提供している保険会社の例を見てみましょう。これらの保険は、オンラインでの手続きが完結することが多いのが特徴です。
- モバイル保険
- 解約方法: 会員専用のマイページからオンラインで手続きが可能です。
- 違約金: 発生しません。最低利用期間の縛りもありません。
- 注意点: 解約申請の締め日は毎月25日です。25日までに手続きを完了すると、当月末での解約となります。26日以降に手続きした場合は、翌月末の解約扱いとなり、翌月分の保険料も発生するため注意が必要です。
- その他の独立系保険(例)
- 多くの独立系保険も、公式サイトのマイページや問い合わせフォーム、電話などで解約手続きができます。
- 違約金を設定しているところは少ないですが、前述の通り、最低利用期間が設けられている可能性はあります。必ずご自身の契約内容を確認してください。
- 再加入の条件は保険会社によって様々です。「解約後1年間は再加入不可」といったルールを設けている場合もあるため、将来的に再加入の可能性が少しでもあるなら、事前に条件を調べておきましょう。
クレジットカード付帯保険
特定のクレジットカードには、スマートフォンや携行品の破損を補償する保険が自動的に付帯している場合があります。
- 解約方法: これは「解約」という概念とは少し異なります。保険の適用条件は、そのクレジットカードを保有し、利用していることです。したがって、補償を止めたい場合は、そのクレジットカード自体を解約することになります。
- 違約金: クレジットカードの年会費などが関わってきますが、保険自体に対する違約金はありません。
- 注意点: クレジットカード付帯保険は、補償の適用条件が複雑な場合があります。例えば、「そのクレジットカードで端末代金を支払っていること」や「通信料金をそのカードで支払っていること」が条件になっているケースです。また、補償される金額や対象となる事故の範囲も限定的なことが多いです。メインの保険として頼るには心許ない場合もあるため、補償内容を正確に把握しておくことが重要です。
なぜスマホ保険を解約したくなるのか?よくある理由と対処法

多くの人がスマホ保険の解約を考える背景には、いくつかの共通した理由があります。ここでは、その代表的な理由と、解約以外の選択肢も含めた対処法を考えてみましょう。
理由1:月々の保険料が高いと感じる
最も多い解約理由が、経済的な負担です。月々500円〜1,000円程度の保険料でも、年間で見れば6,000円〜12,000円の出費になります。「このお金があれば、もっと他のことにお金を使えるのに」と感じるのは自然なことです。
- 対処法:
- より安価な保険への乗り換えを検討する: 現在加入している保険が、本当に自分の使い方や予算に合っているか見直してみましょう。補償内容を少し絞ることで、月額料金を抑えられる保険が見つかるかもしれません。
- リスクとコストの再評価: 年間1万円の保険料で、万が一の際に5万円以上の修理費がカバーされると考えれば、一概に「高い」とは言えない側面もあります。ご自身のスマートフォンの修理代金がいくらかを調べ、保険料とのバランスを改めて比較検討することが大切です。
理由2:補償内容に不満がある(修理代金が思ったよりカバーされないなど)
いざ保険を使おうとしたら、「免責金額(自己負担額)が意外と高かった」「補償の上限金額が低く、修理費全額はカバーされなかった」といった経験から、不満を感じて解約を検討するケースです。
- 対処法:
- 補償範囲の広い保険に乗り換える: 免責金額が0円の保険や、年間補償上限額が高い保険も存在します。現在の保険のどの部分に不満があるのかを明確にし、その不満を解消できるような補償内容の保険を探してみましょう。
- 契約内容の再確認: 加入時に補償内容をよく理解していなかった可能性もあります。もう一度、ご自身の保険の補償範囲、免責金額、上限額などを正確に把握し、その上で他の保険と比較することが重要です。
理由3:機種変更して新しい端末が補償対象外になった
キャリアの補償サービスは、基本的にそのキャリアで購入した端末しか対象になりません。そのため、中古でスマートフォンを購入したり、SIMフリーの端末に機種変更したりした場合、既存の補償サービスを継続できなくなり、解約せざるを得ない状況になります。
- 対処法:
- 独立系のスマホ保険への加入: 独立系のスマホ保険の多くは、キャリアを問わず、中古端末やSIMフリー端末でも加入できます。機種変更を機に、スマホ保険の見直しをするのもいいでしょう。
理由4:スマホをあまり壊さなくなった
「若い頃はよくスマホを落としていたけれど、最近は丁寧に扱うようになった」「頑丈なケースを使っているので、壊す気がしない」といった理由で、保険の必要性を感じなくなる方もいます。
- 対処法:
- リスクの再認識: 油断は禁物です。どれだけ気をつけていても、事故は予期せぬ瞬間に起こります。満員電車で押されて手から滑り落ちる、テーブルの角にぶつけてしまうなどによる破損の可能性は常に存在します。
- 補償なしという選択肢の覚悟: もちろん、最終的に「保険は不要」と判断し、故障した際は全額自己負担で修理するという選択も一つです。その場合は、常に5万円〜10万円程度の予期せぬ出費に対応できるだけの貯蓄を確保しておく、という覚悟が必要になります。

スマホ保険の解約は「損」?継続するメリットを再確認

解約のデメリットや注意点を見てきましたが、ここで改めてスマホ保険を継続するメリットについても考えてみましょう。月々のコストを支払ってでも得られる価値は、決して小さくありません。
高額化する修理費用への備え
最大のメリットは、やはり経済的なリスクヘッジです。スマートフォンの高性能化・高機能化に伴い、ディスプレイやカメラなどの部品代も高騰し、修理費用は年々上昇傾向にあります。
画面が割れただけで5万円、水没して基板が故障すれば10万円を超える修理費用がかかることもあります。こうした突発的な高額出費は、家計にとって大きな打撃となります。月々数百円からの保険料でこのリスクに備えられるのであれば、かなりお得と言えるでしょう。
精神的な安心感
「もし壊してしまったらどうしよう」という不安から解放される、精神的なメリットも大きいでしょう。保険に加入しているという安心感があるからこそ、日常生活や旅行、アウトドアなどの様々なシーンで、スマートフォンを気兼ねなく活用することができます。
この「安心」という無形の価値は、月々の保険料以上のものがあると考える人も少なくありません。
複数デバイスを所有している場合のリスクヘッジ
スマートフォンだけでなく、タブレットやスマートウォッチ、ノートパソコン、携帯ゲーム機など、複数のデジタルデバイスを所有している人も多いでしょう。これらの機器が一つでも故障すれば、やはり高額な修理費用が発生する可能性があります。
デバイスごとに保険をかけると保険料が高くなってしまいますが、中には1つの契約で複数のデバイスをまとめて補償できる保険も存在します。こうした保険を活用すれば、個別に契約するよりもトータルの保険料を抑えつつ、所有するデバイス全体のリスクを効率的に管理することが可能です。
解約後の選択肢は?自分に合ったスマホの守り方を見つける
スマホ保険を解約すると決めた後、あるいは乗り換えを検討する際に、どのような選択肢があるのでしょうか。自分にとって最適な「スマホの守り方」を見つけるためのヒントをいくつか紹介します。
他のスマホ保険に乗り換える
現在の保険に何らかの不満がある場合の最も有力な選択肢です。乗り換えを成功させるコツは、前述の通り「なぜ今の保険を解約したいのか」という理由を明確にすることです。
・料金が不満なら… より月額料金の安い保険を探す。
・補償内容が不満なら… 年間の補償上限額や、補償範囲(水濡れ、盗難など)が手厚い保険を探す。
・複数台持ちで不便なら… 1契約で複数台を登録できる保険を探す。
このように、ご自身の不満点を解消できるサービスを軸に探すことで、乗り換えの失敗を防ぐことができます。
補償なし(自己資金で対応)という選択
「自分は絶対にスマホを壊さない」という自信がある、あるいは「万が一の時は、修理費用を全額自己負担しても問題ない」という経済的な余裕がある場合は、保険に加入しない「補償なし」という選択も考えられます。
この選択をする場合は、前述の通り、常に高額な修理費を捻出できる準備をしておくことが大前提です。スマートフォンの修理費用相場を把握し、その分のお金を「緊急時用」として別途確保しておくといった対策が有効です。
頑丈なケースやフィルムで物理的に保護する
保険には頼らず、物理的に頑丈に保護することで破損リスクを低減させるアプローチです。耐衝撃性に優れたケースや、高品質なガラスフィルムを使用することで、多くの落下や衝撃からスマートフォンを守ることが可能です。
ただし、これも万全ではありません。ケースで保護できない角度からの衝撃や、強い圧力による画面割れ、そして水没などのリスクを完全に防ぐことは困難です。物理的な保護と保険を組み合わせることが、最もリスクを低減できる方法であることは間違いありません。
【乗り換え検討者向け】後悔しないスマホ保険の選び方

現在の保険を解約し、新しい保険への乗り換えを検討している方のために、後悔しないための保険選びのポイントを4つ紹介します。
補償範囲(どこまでカバーされるか)
まず確認すべきは、どのようなトラブルが補償の対象になるかです。
・破損・汚損: 落下による画面割れや、本体の傷など。
・水濡れ・水没: 雨に濡れた、トイレに落としたなど。
・故障: 自然発生的な内部の故障。
・盗難・紛失: 盗まれた、どこかで失くしたなど。
多くの保険は「破損」「水濡れ」をカバーしていますが、「盗難・紛失」や「バッテリー交換」は対象外、あるいはオプションとなっている場合があります。ご自身が最も不安に感じるリスクをカバーしているか、しっかりと確認しましょう。

自己負担額(免責金額)
保険を申請した際に、自分で支払う必要がある金額が「自己負担額(免責金額)」です。これが0円の保険もあれば、修理費用の10%や、一律で数千円〜1万円程度が必要な保険もあります。
月額料金が安くても、いざという時の自己負担額が高ければ、トータルでのメリットは薄れてしまいます。月額料金と自己負担額のバランスを見て、総合的に判断することが重要です。
月額料金と補償内容のバランス
当然ながら、月額料金は安い方が魅力的です。しかし、安さだけで選んでしまうと、「年間の補償上限額が3万円まで」など、いざという時に十分な補償が受けられない可能性があります。
最新のスマートフォンであれば、修理費用は10万円近くになることも想定されます。年間で最大いくらまで補償されるのか(年間補償上限額)は必ず確認し、月額料金とのバランスが取れているかを見極めましょう。
複数台登録の可否
スマートフォン以外にも、タブレットやノートPC、スマートウォッチ、携帯ゲーム機など、大切なデバイスを複数お持ちの方にとって、この点は非常に重要なポイントです。デバイスごとに保険を契約すると管理が煩雑になり、保険料も高額になりがちですが、こうした状況を解決するのが「複数台まとめて補償できる保険」です。
その代表格であり、多くのガジェット好きから支持されているのが『モバイル保険』です。この保険の最大の魅力は、月額わずか700円(非課税)で、最大3台までの通信機器をまとめて補償対象にできる、その圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
具体的には、以下のような特徴があります。
・充実の補償額と自己負担0円:補償の中心となる主端末1台は年間最大10万円まで、そして残りの副端末2台は合計で年間最大3万円までの修理費用が補償されます。また、修理の際に発生する自己負担額が0円でとなるのも魅力の1つです。
・補償対象デバイスが多い: 補償対象は「Wi-FiやBluetoothに繋がる通信機器」と非常に幅広く設定されています。スマートフォンやノートPCはもちろん、Apple Watchなどのスマートウォッチ、AirPodsのようなワイヤレスイヤホン、Nintendo Switchなどの携帯ゲーム機まで登録が可能です。自分の所有するデバイスだけでなく、家族が使っている端末を登録することもできるため、家計全体の通信費・保険料を見直すきっかけにもなります。
・キャリアを問わない自由度の高さ:ドコモやauといったキャリアで購入した端末でなくても、中古で購入した端末やSIMフリー端末でも加入できます。これにより、乗り換え先の選択肢が大きく広がります。
ちなみに、僕もかれこれ5年ほど加入しているのがこのモバイル保険です。メインのiPhoneに加え、MacbookとAppleWatchを副端末として登録しており、合計3台をこの保険一つでカバーしています。
複数の高価なデバイスをまとめて管理できる手軽さと、月額700円という料金でこれだけの安心感を得られるのは、ガジェットを多用する身からすれば、かなりオススメの保険サービスです。
もしゲーム機をお持ちなら、それも登録対象にできるので、幅広いデバイスをまとめて保証してもらえる点に非常に大きなメリットを感じています。
よくある質問(FAQ)
- 解約手続きはネットで完結しますか?
-
多くの独立系保険会社では、会員専用のマイページなどからオンラインで解約手続きが完結します。一方で、キャリアの補償サービスでは、オンラインに加えて電話や店舗での手続きが必要になる場合もあります。ご自身の加入しているサービスの公式サイトで確認するのが最も確実です。
- 解約したのに請求が続く場合はどうすればいいですか?
-
まずは解約手続きが正しく完了しているかを確認しましょう。考えられる原因として、解約申請の締め日を過ぎて手続きしたため、解約が翌月扱いになっているケースが最も多いです。例えば、25日締めの場合に26日に手続きをすると、翌月末の解約となり、翌月分の料金が発生します。それでも不明な場合は、速やかに保険会社のカスタマーサポートに問い合わせてください。
- 一度解約したら、同じ保険にはもう入れませんか?
-
これは保険会社やサービスによって大きく異なります。キャリアの補償サービスのように、端末購入時しか加入できず、一度解約すると二度と入れないものが多数です。独立系の保険でも、再加入に制限(例:解約後1年間は不可など)を設けている場合があります。再加入の可能性がある場合は、解約前に必ず規約を確認してください。
- 機種変更と同時に保険を解約するベストなタイミングは?
-
新しい機種に乗り換える場合、無保険期間を作らないことが最優先です。ベストな手順は、まず新しい機種で加入したい保険(またはキャリア補償)の申し込みを済ませます。その後、新しい保険の補償が開始される日を確認し、その日に合わせて古い機種の保険を解約するのが理想的です。特に、古い端末を下取りに出す直前まで補償が有効であると安心です。
まとめ
スマホ保険は、原則として契約者の意思でいつでも途中解約が可能です。高額な違約金を請求されるケースはほぼないですが、解約を決断する前に、以下の点を必ず確認することが、後悔しないための鍵となります。
・違約金や手数料の有無、最低利用期間の確認
・解約申請の締め日と、料金が日割り計算されないこと
・一度解約した場合の再加入の条件
・無保険期間を作らないための、乗り換えタイミングの調整
「なんとなく保険料がもったいないから」という理由だけで解約するのではなく、ご自身のスマートフォンの修理費用はいくらなのか、万が一の際にその出費を許容できるのかをしっかり確認するようにしましょう。
ぜひ、この記事を参考に保険の見直しを行なってみてはいかがでしょうか。