【プロが教える】AirPodsを洗濯してしまった!復活方法と故障時の交換費用まとめ

スマホ保険ラボの編集長D部長です。

お気に入りのAirPodsをポケットに入れたまま洗濯機を回してしまった…。
脱水まで終わって、冷たくなった本体を見つけた時の絶望感は計り知れません。

私は大手修理店で7年ほど勤務し、数千台のスマートフォンなどのデバイスのトラブルを見てきました。

AirPods自体の分解修理は構造上かなり難しい部類ですが、水没後の電子機器の扱い方の「鉄則」はスマホもイヤホンも共通です。
この記事では、プロの視点から「復活の可能性を少しでも上げるための具体的な処置」と、「万が一壊れてしまった際にかかる交換費用」、そして「後悔しないための備え」について詳しくお話しします。

目次

AirPodsを洗濯してしまった直後に行うべき3つの応急処置

洗濯機から取り出した直後の対応が、その後のAirPodsの寿命を左右します。

水没直後の電子機器はとてもデリケートです。焦ってボタンを押したり、音が出るか確かめたりする行為が、致命的なショートを引き起こす原因になります。まずは落ち着いて、以下の手順を順番に進めてください。

本体の水分をしっかり拭き取る

まずはケースからイヤホンを取り出します。清潔で吸水性の高いタオルや、毛羽立ちのないマイクロファイバークロスを使って、表面の水分をていねいに拭き取ってください。

スピーカーのメッシュ部分や、充電ケースの奥にある端子まわりは水滴が残りやすい箇所です。
綿棒などを使って、優しく水分を吸い取るようにしてください。メッシュは目が細かいので、ゴシゴシこするのではなく、軽く当てて染み込ませるイメージで吸わせるのがコツです。充電ケースのLightning端子やUSB-C端子の中にも水が溜まりやすいので、ケースを逆さにして端子側を下にし、軽くトントンと叩く程度にしましょう。

ただし、本体を強く振ってはいけません。遠心力で内部の奥深くまで水が入り込むおそれがあるためです。あくまで「水を落とす」のではなく「水を吸い取る」という意識が大切です。

充電と通電を絶対にしない

これが最も大事なルールです。洗濯直後のAirPodsを充電ケースに戻したり、LightningケーブルやUSB-Cケーブルをつないだりすることは絶対にやめてください。

お使いのモデルがMagSafeやQiのワイヤレス充電に対応している場合(AirPods Pro 第2世代以降、AirPods 第3世代MagSafe対応モデルなど)も、充電器の上にケースを置くのは厳禁です。内部の基板が濡れた状態で電流が流れると、回路がショートして二度と電源が入らなくなる可能性があります。

また、iPhoneとのペアリングを確認するために接続を試すのもやめておきましょう。

Bluetooth通信を行う時にも微弱な電流が流れるので、乾燥が完了するまでは「一切触らない」のが正解です。
「ちょっとだけ確認したい」という気持ちはわかりますが、その「ちょっと」がトドメになるケースを修理店でたくさん目にしてきました。修理に持ち込まれたスマートフォンなどで、水没直後に通電してしまって完全に壊れたというパターンは体感で3割以上あったと思います。

自然乾燥、または乾燥剤を使う

ドライヤーの温風を当てるのは絶対にNGです。

AirPodsの内部には精密なリチウムイオンバッテリーが入っており、高温を加えるとバッテリーが膨張したり、最悪の場合は発火するおそれがあります。また、内部の接着剤が溶けて防水性能がさらに落ちてしまうこともあります。同じ理由で、炎天下の車のダッシュボードに置いたり、電子レンジで乾かそうとしたりするのも絶対にやめてください。

最も安全な方法は、密閉できるジップロックにAirPodsと食品用などのシリカゲル(乾燥剤)を一緒に入れて、最低でも48時間は放置することです。乾燥剤は100円ショップでも手に入りますし、お菓子や海苔のパッケージに入っているものでも代用できます。理想を言えば、乾燥剤は多めに入れたほうが効果的です。お菓子に入っている小さなパックなら5〜6個くらいは入れておきたいところです。

よく「生米の中に入れる」という方法がネットで紹介されていますが、米の粉やデンプンが充電端子やメッシュ部分に入り込んで、別の故障を招く原因になるのでおすすめしません。

実際に修理店で「米粒が詰まって充電できなくなった」というAirPodsを見たこともあるので、この方法は避けたほうが無難です。

あと乾燥剤に入れて保管というのはAirPodsが修理できないという特性上、行っても大丈夫ですが、スマートフォンとかの場合は乾燥させる行為よりすぐに修理店に持ち込むのがベターです。

元修理店員が教える「水没した電子機器」の内部で起きていること

なぜ洗濯してしまうと故障するのか。そのメカニズムを知ると、やってはいけない行動の理由がはっきりします。

洗剤による腐食とショート

真水であればまだ助かる可能性は高いのですが、洗濯機の場合は「洗剤」と「柔軟剤」が溶けた水に浸かっています。これらに含まれる界面活性剤や化学成分は、真水よりも電子基板を腐食させるスピードが速いです。

水分が蒸発した後に残る洗剤の成分が電気を通す性質を持っていて、それが基板の上でショートを引き起こします。私が修理店で見てきた水没端末の多くも、水そのものよりも、水に含まれる不純物が基板に残って生まれる「緑色の錆」が原因でダメになっていました。

このサビはとても厄介で、一度発生すると周囲の回路にじわじわと広がっていきます。目に見えないレベルの腐食でも、基板上の微細な回路にとっては致命傷になるのです。

特に柔軟剤は粘度が高く、乾いた後もベタつきが残りやすいため、基板に膜のように張り付いてしまいます。この膜が水分を吸着しやすいので、一度乾燥させた後でも湿気の多い日に再びショートを起こすことがあります。「洗剤なし・水だけのすすぎコース」で回してしまった場合のほうが、まだ復活の見込みは高いです。

リチウムイオンバッテリーへの影響

AirPodsのような超小型デバイスは、バッテリーと基板がとても近い距離に配置されています。

一度水が入ると、バッテリーの電極部分で電気分解が始まり、ガスが発生することもあります。このガスがイヤホン内部の圧力を高めて、隙間からさらに水を引き込むという悪循環が生まれます。

修理店での経験上、水没から時間が経てば経つほど内部の腐食は進行し、復活する確率は急激に下がっていきます。
特に洗剤入りの水が相手の場合、6時間以上放置すると基板の腐食がかなり進んでいるケースが多かった印象です。だからこそ、洗濯に気づいたらすぐに応急処置を始めることが何より重要なのです。

AirPodsの防水性能について

ちなみに、AirPods Pro(第2世代)にはIP54等級の防塵・耐汗耐水性能がありますが、これはあくまで日常の汗や小雨程度を想定したものです。

洗濯機の中で数十分にわたって水と洗剤に浸かり続ける状況は完全に想定外なので、「防水だから大丈夫でしょ」とは思わないでください。
Appleの公式サイトにも「防塵性能と耐汗耐水性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります」と明記されています。
また、通常のAirPods(第1〜第3世代)やAirPods 4(ベースモデル)にはIP等級の認定自体がないため、水に対してはさらに弱いと考えておきましょう。

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AirPodsの修理・交換費用はいくらかかる?

残念ながら、応急処置を尽くしても復活しなかった場合は、Appleでの修理(実際には本体交換)を検討する必要があります。AirPodsは構造上、分解して内部を洗浄するといったことができない「使い捨て」に近い設計になっているためです。

なぜ「修理」ではなく「交換」なのかというと、AirPodsはイヤホン本体もケースも接着剤で密閉されており、ネジを外して開けるような構造になっていません。そのため、故障した際は丸ごと新品に交換する形になります。Appleの修理サービスページには「お見積りツール」があるので、お使いのモデルを選んで正確な金額を確認できます。

2026年現在の保証対象外(AppleCare+未加入)での交換費用の目安は以下のとおりです。

モデル名イヤホン(片耳)充電ケース
AirPods Pro(第3世代)14,400円15,800円
AirPods(第3世代)12,700円12,700円
AirPods 411,400円11,400円

※価格は税込です。Apple正規サービスプロバイダによって金額が異なる場合があります。最新の正確な金額はApple公式のAirPods修理サービスページでご確認ください。

もし左右両方のイヤホンとケースの全てを水没させてしまった場合、AirPods Proなら合計で44,000円前後かかる計算になります。これは新品を買い直すのとほぼ同じか、それ以上の金額です。AirPods 4でも約34,200円で、決して安くはありません。

AppleCare+に加入していない場合、水没は「過失による損傷」と見なされるため、標準の1年保証は適用されません。つまり、購入して間もないAirPodsでも、洗濯による故障は全額自己負担になります。「まだ買ったばかりなのに…」という声は修理店でも本当に多く聞きましたが、残念ながら過失扱いなのでどうにもなりません。

町の修理店(非正規)に依頼するという選択肢もなくはありませんが、AirPodsは前述のとおり接着剤で密閉された構造のため、分解できる店舗自体がほとんどありません。
仮に分解できたとしても、元の防水性能は失われますし、Apple正規の保証も受けられなくなります。現実的には、Appleの正規交換サービスを利用するのが最も確実です。

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故障への備えを比較:AppleCare+ vs モバイル保険

高額な交換費用を目の当たりにすると、買う時の保証選びがいかに大事かを思い知らされます。ここでは、Apple純正の保証サービス「AppleCare+」と、近年利用者が増えている「モバイル保険」を比較してみます。

AppleCare+ for Headphones の特徴

AppleCare+に加入している場合、水没による損傷も1回につき3,700円(税込)のサービス料で交換が可能です。しかも、片方のイヤホンだけでも、両耳とケースをまとめてでも、1回あたりの料金は変わりません。利用回数に制限はなく、加入期間中であれば何度でもこの料金で修理・交換を受けられます。

メリット:
Apple純正の安心感があり、エクスプレス交換サービスを使えば先に交換品を届けてもらえるので、AirPodsが手元にない期間を最小限にできます。

また、バッテリーの蓄電容量が本来の80%未満に低下した場合には無償でバッテリー交換(実質本体交換)の対象にもなります。
AirPodsはバッテリーの劣化が避けられないデバイスなので、1年半〜2年使い続ける予定ならこのバッテリー保証だけでも元が取れる可能性があります。

デメリット:
加入期間は購入日から2年間で、延長はできません。
購入から30日以内に加入する必要があり、31日目以降は入れません。

保証対象は1契約につき1製品のみなので、iPhoneやiPadなど他のApple製品は別途加入が必要です。
また、紛失・盗難は保証対象外で、あくまで「手元にあるけれど壊れた」場合の保証になります。加入料金はAirPods / AirPods 4 / AirPods Proで4,600円、AirPods Maxで8,800円です(いずれも税込・2年一括)。

モバイル保険の特徴

さくら少額短期保険株式会社が提供する「モバイル保険」は、月額700円(非課税)で最大3台までのデバイスをカバーできる保険です。

メリット:
年間最大10万円まで修理費用を補償してくれて、事故発生時の自己負担金は0円です。
修理不能と判断された場合でも、主端末で最大25,000円、副端末で最大7,500円の保険金が支払われます。

補償対象はWi-FiやBluetoothにつながる機器全般なので、スマホ、タブレット、ノートパソコン、ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、ゲーム機など幅広く登録できます。
解約しない限り補償が続くので、長期間使いたい人にも向いています。機種変更した場合もマイページから登録端末を入れ替えるだけで、解約・再加入の手間がかかりません。

デメリット:
Apple純正の交換サービスを直接受けるわけではなく、一度自分で修理費用を支払ってからマイページで保険金を申請するキャッシュバック方式が基本です。

提携のリペアパートナー店舗ならキャッシュレスで修理を受けることも可能です。iCrackedのみ対応可能。
また、登録するには新規購入から1年未満であるか、1年以上経過している場合はメーカーやキャリアの有償補償サービスに加入していることが条件になります。家族や友人から譲り受けた端末やオークションで購入した端末は登録できない点にも注意が必要です。

編集長

僕もかれこれ5年ほどモバイル保険に加入しています。

今はiPhone、MacBook、Apple Watchの3台を登録していて、やはり複数台を1つの保険でまとめられるのは管理がとても楽です。高いデバイスを複数持ち歩く身としては、どれが壊れても年間10万円の枠内で守られているのは大きな安心材料になっています。

最近は外出先で遊ぶためにNintendo Switchなどのゲーム機に登録を入れ替えることもできるので、ライフスタイルに合わせて柔軟に保証の範囲を変えられる点も気に入っています。

比較表:どちらがあなたに合っている?

比較項目AppleCare+モバイル保険
料金4,600円〜(2年分一括)700円/月(非課税)
補償対象数1台のみ3台(主端末1台+副端末2台)
水没時の自己負担3,700円(税込)0円(年間最大10万円まで)
修理不能時交換対応(サービス料3,700円)主端末:最大25,000円 / 副端末:最大7,500円
加入タイミング購入後30日以内購入後1年未満(条件あり)
補償期間2年間(延長不可)解約するまで継続
対象デバイスApple製品のみWi-Fi/Bluetooth対応機器全般
紛失・盗難対象外盗難は対象(紛失は対象外)

AirPodsだけをピンポイントで守りたくて、2年で買い換える予定ならAppleCare+がいいでしょう。バッテリーの無償交換が受けられるのもAppleCare+ならではの強みです。

一方、iPhoneやiPadなど複数のデバイスを持っていて、3年以上使い続けたい、あるいは自己負担をなるべく抑えたいという場合は、モバイル保険のほうがトータルコストと安心感で上回ります。

ただし、モバイル保険でAirPodsを副端末として登録した場合、修理不能時の補償は最大7,500円にとどまる点は覚えておいてください。iPhoneを主端末にしてAirPodsを副端末にするのか、その逆にするのかは、どちらが壊れた時のダメージが大きいかで判断するのがおすすめです。

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洗濯したAirPodsに関するFAQ

洗濯機の乾燥機能まで回してしまった場合は?

乾燥機の高温に晒された場合、内部のバッテリーや回路がダメージを受けている可能性がかなり高いです。見た目に異常がなくても、リチウムイオンバッテリーが熱で傷んでいると後日発火や破裂のおそれがあるため、無理に使わず交換をおすすめします。

ネットで見かける「水を排出する音」を流してもいい?

YouTubeなどで「Water Eject」として紹介されている特定の周波数の音を流す方法は、あくまでスピーカー部分にたまった水滴を振動で弾き出すためのものです。洗濯機で内部まで浸水している場合、音を流すための通電自体がトドメになるので、まずは完全に乾燥させるのが先です。

1日乾かして音が出たのですが、そのまま使って大丈夫?

一時的に復活しても、内部に洗剤の成分や不純物が残っていると、数日〜数週間かけてじわじわと腐食が進みます。ある日突然ペアリングできなくなったり、充電できなくなったりすることが多いので、大事な連絡に使うiPhoneなどと連携していて不安があるなら、早めのバックアップと点検をおすすめします。

ケースだけ、またはイヤホン片方だけ買うことはできる?

できます。Appleの公式サイトや正規サービスプロバイダでは、ケースのみ、あるいは左耳・右耳のみの交換に対応しています。ただし、片方だけでも1万円以上の費用がかかるため、保険に入っていない場合はセットでの買い替えと金額を比較して判断するのがいいでしょう。

まとめ:AirPodsを水没から守るために

AirPodsを洗濯してしまったら、まずは「拭く」「通電させない」「乾燥剤と一緒に放置」の3ステップを守ってください。それでも直らなかった場合は、無理に自力で分解しようとせず、Appleの正規サービスを利用しましょう。

今回のトラブルを教訓に、これからのデバイス管理を見直してみるのもいいかもしれません。AppleCare+の加入期限が過ぎてしまっている方や、複数のガジェットを持ち歩く方は、月額700円で3台を守れるモバイル保険のようなサービスを検討してみてください。

高価なAirPods Proが突然の洗濯で「ただのプラスチックの塊」になってしまうリスクを、月々わずかな出費で避けられるのは大きなメリットです。
次に新しいAirPodsを買う時は、設定画面から保証状況を確認して、自分に合った守り方を選んでおくことで、余計な出費を避けることができるので、是非今回の記事を参考にしてみてください!

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