スマホ保険ラボの編集長D部長です。
海外の空港に降り立ち、現地の熱気を感じながらスマホを取り出した瞬間、うっかり機内モードを解除してしまった経験がある人は少なくないと思います。
画面上部に表示される現地の通信事業者名。それと同時に届く「海外利用のお知らせ」というSMS。一瞬の出来事とはいえ、「帰国後に数十万円の請求が来るのではないか」と不安になりますよね。
かつて「パケ死」という言葉が社会問題となった時代、海外でのデータ通信は非常に高額で、無計画に使ってしまうと家計を圧迫するリスクがありました。
ただ、2026年現在のモバイル通信事情は当時から大きく変わっています。本記事では、「機内モードを外してしまったときに実際に何が起こるのか」、「高額請求を回避するための仕組み」、そして「ストレスなく海外で通信を使うための選択肢」についてまとめました。
海外で一瞬機内モードを外した際に起こる「通信」の実態

機内モードを解除した瞬間、スマホは現地の基地局を探し始め、最も電波の強いネットワークに接続しようとします。このとき、多くの人が心配するのは「接続されただけで数万円単位の課金が始まるのでは?」という点でしょう。
先に結論をお伝えすると、一瞬接続されただけですぐに数万円の請求が届くケースは、今の主要キャリアではほとんどありません。というのも、通信事業者側で「二段階の保護策」が設けられているからです。以下で詳しく説明していきます。
データローミング設定による遮断
スマホの設定画面にある「データローミング」がオフになっていれば、機内モードを解除してもインターネット通信は行われません。機内モード解除で有効になるのは「音声通話」と「SMS」の待ち受け状態だけです。
つまり、この状態ではメールの受信やSNSの更新、地図アプリの同期といったデータ通信は発生しないため、パケット代による高額請求は物理的に起こりません。多くのスマホでは初期設定でデータローミングがオフになっているので、特に何も触っていなければこの保護が効いている状態です。
ただし、過去に海外旅行などでオンに変更したまま戻し忘れているケースもあるので、渡航前に一度確認しておくと安心です。
各キャリアの定額プランへの自動適用
仮にデータローミングがオンになっていたとしても、ドコモ、au、ソフトバンクなどの主要キャリアは、海外利用時の高額請求を防ぐための「海外パケット定額サービス」を用意しています。
事前の申し込みが必要なケースもありますが、多くの場合は現地の通信に接続された時点で、1日あたり数千円程度の定額料金が適用される仕組みになっています。昔のように青天井で料金が膨れ上がるリスクは、この仕組みによってかなり軽減されています。
とはいえ、1日数千円でも数日間使えばそれなりの金額になるので、渡航前に自分のプランの内容を確認しておくことをおすすめします。キャリアによって定額の上限金額や対象国が異なる場合もあります。
「パケ死」の恐怖が根強い理由と現在のリスク

なぜ、今でも多くの人が「一瞬の接続」を恐れるのでしょうか。それは、過去に起きた事例や、特定の条件下で発生する「従量制課金」の記憶が残っているからです。
過去の従量制課金による高額事例
スマートフォンの普及初期、海外でのデータ通信は1パケット単位で課金される従量制が一般的でした。当時は1MBの通信だけで数千円、数時間の利用で数十万円という請求が実際に発生していました。
今のプラン体系ではこうした事態は防げるようになっていますが、知識がアップデートされていないと、当時の「恐怖」がそのまま不安として残ってしまいます。特に10年以上前に海外旅行で痛い目にあった経験がある人は、その記憶が強く残っているかもしれません。
また、ニュースやSNSで「海外で高額請求」という話題を見かけることもあり、それが漠然とした不安につながっている面もあるでしょう。ただし、そうした事例の多くは古い情報だったり、特殊な状況だったりすることが多いです。
SMS受信と着信の落とし穴
データ通信は定額制や遮断設定で守られていますが、注意が必要なのは「電話の着信」と「SMSの送信」です。
着信について: 海外では電話を受ける側にも「着信料」が発生します。機内モードを外した瞬間に着信があり、それに応答してしまうと、1分あたり数百円の費用がかかります。日本では受ける側は無料という感覚があるので、ここは意外と盲点になりがちです。特にビジネスで緊急の電話が入りやすい人は要注意です。
SMS送信について: 受信は無料ですが、送信には1通100円前後の費用が発生します。LINEやメールが使えない状況でついSMSを送ってしまうと、意外と積み重なって費用がかさむことがあります。
これらはデータ通信の定額対象外であることが多いため、一瞬の機内モード解除後に電話に出てしまったり、SMSを何通も送ったりする行為は、少額ではありますが確実なコスト増につながります。

誤接続を防ぐための3つの具体的設定
海外で意図しない通信を防ぐには、機内モードのオン・オフ操作だけに頼らない多層的な設定がおすすめです。複数の対策を組み合わせることで、うっかりミスがあっても高額請求を防げます。
データローミングを完全にオフにする
設定アプリの「モバイル通信」または「ネットワークとインターネット」から、データローミングをオフに設定します。これがオフになっていれば、機内モードを解除してもデータ通信は行われません。
・iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」で確認できます。
・Androidの場合は機種によって多少異なりますが、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」から確認できることが多いです。
渡航前に必ず確認し、スクリーンショットを撮っておくと、現地で慌てたときにも安心です。
Wi-Fiアシスト(iOS)等の機能を停止する
iPhoneには、Wi-Fiの電波が弱い際に自動でモバイルデータ通信に切り替える「Wi-Fiアシスト」という機能があります。
ホテルやカフェの不安定なWi-Fiを利用している際、知らない間に高額なモバイル通信に切り替わってしまうリスクを排除するため、海外滞在中はオフにしておくのが賢明です。
「設定」→「モバイル通信」の画面を一番下までスクロールすると「Wi-Fiアシスト」の項目があります。
Androidにも類似の機能がある機種があるので、「Wi-Fi接続が不安定なときにモバイルデータを使用する」といった設定項目がないか確認してみてください。
バックグラウンド更新の制限
アプリが画面に表示されていない状態で通信を行う「バックグラウンド更新」を停止することで、予期せぬ通信量を抑えられます。
特に写真アプリやクラウドストレージアプリは、バックグラウンドで大量のデータをアップロードすることがあります。
iPhoneなら「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」から、アプリごとにオン・オフを切り替えられます。
全部オフにするのが不安なら、少なくともデータ通信量が大きそうなアプリ(写真、動画、クラウド系)だけでもオフにしておくと効果的です。
編集長僕もかれこれ5年ほど使い続けているのがahamoです。ドコモが提供するahamoは、僕が加入しているプランは月額2,970円(税込)で30GB使えるプランです。
ドコモ回線をそのまま使うので通信品質は安定していますし、5分以内の国内通話も無料で付いているのが日常使いで助かっています。仕事でちょっとした確認の電話をするときも、5分以内なら追加料金を気にせず済むので、意外と重宝しています。
さらに、海外91の国・地域で追加料金なしでそのままデータ通信ができるので、個人的に海外へ行く際、わざわざ現地のSIMカードを購入したり、重いWi-Fiルーターを持ち歩いたりする必要がなく、本当に助かっています。空港に着いたらデータローミングをオンにするだけで、すぐにスマホが使えるのは想像以上に便利です。
複雑なオプション契約もなく、誰でも同じ料金体系で利用できるわかりやすさがあるため、海外旅行の頻度に関わらず迷うことなく活用できます。「このオプションを付けないと海外で使えない」といった落とし穴がないのが、シンプルで良いところです。
海外通信手段の比較:どれが最も安全で経済的か
一瞬の機内モード解除で焦る必要がない環境を作るためには、渡航前に自分に合った通信手段を決めておくことが大切です。主要な4つの手段を比較してみました。
| 手段 | コスト | 手間 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| ahamo | 0円(月額料金内) | 極小 | 設定不要でそのまま使える | 15日以上の滞在で速度制限 |
| 海外専用Wi-Fi | 1,000円〜/日 | 中 | 複数人で共有可能 | 荷物が増える、充電の手間 |
| 現地のSIM/eSIM | 1,500円〜/回 | 大 | 現地料金で安価 | 設定が複雑、言語の壁 |
| 大手キャリアローミング | 980円〜/日 | 小 | 信頼性が高い | 毎日課金されると高額 |
それぞれの特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。
海外専用Wi-Fiは、家族やグループで旅行する場合に1台をシェアできるのがメリットです。ただし、機器の受け取りと返却の手間があり、現地でも常に持ち歩いてバッテリー残量を気にする必要があります。
現地のSIMやeSIMは、長期滞在する場合はコストパフォーマンスが良いことが多いです。ただし、購入や設定に英語でのやり取りが必要になることもあり、慣れていないとハードルが高く感じるかもしれません。
大手キャリアのローミングは、普段使っている回線をそのまま使えるので安心感がありますが、1日ごとに課金されるプランだと、1週間の旅行で1万円近くになることもあります。
頻繁に海外へ行くなら「追加料金なし」が基準
年間に数回海外へ行く、あるいは出張がある場合、その都度Wi-Fiをレンタルしたり、SIMを差し替えたりする手間は、時間的なロスにもなります。出発前の準備や帰国後の返却など、旅行のたびに発生するタスクは意外とストレスです。
ahamoのように「普段のスマホをそのまま持ち出すだけ」という選択肢があれば、機内モードの切り替えミスに怯えるストレスを根本から解消できます。「今回は海外用の準備をしなきゃ」と考える必要がないのは、思っている以上に気が楽です。
僕もタイなどの東南アジアによく行きますが、問題なく通信ができ、日本みたいにかなり高速で安定した通信まではいきませんが、動画を見たりSNSを見たりなどは十分可能です。
*これは日本も同じですが、国の中でも地域によって回線速度は異なります。日本人がよく訪れる国は比較的安定して速度が出ますが、日本人があまり訪れない国などは通信速度が遅めです。
ahamoを海外で利用する際の具体的な注意点

ahamoは海外利用において強力な選択肢ですが、無制限に使えるわけではありません。利用前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
15日間の継続利用制限
海外でデータ通信を開始した日から15日を経過すると、通信速度が最大128kbpsに制限されます。この制限は、一度日本に帰国して通信を行うまで解除されません。
128kbpsというのは、LINEのテキストメッセージは何とか送れるものの、画像の送受信や地図の読み込みはかなり厳しい速度です。長期滞在や留学を予定している場合は、現地のプリペイドSIMとの併用を検討したほうが良いでしょう。
2週間以内の旅行であれば問題なく使えますが、ギリギリのスケジュールの場合は日数をよく確認してください。
30GBの容量内訳
海外で利用したデータ通信量は、月間の基本容量(30GB)から消費されます。日本で20GB消費した状態で渡航した場合、海外で使えるのは残りの10GBです。
渡航前にahamoアプリやマイページで残りの容量を確認しておく習慣をつけると良いでしょう。特に月末に渡航する場合は、容量が少なくなっている可能性があるので注意が必要です。
逆に、月初に渡航する場合は容量に余裕があることが多いので、そのあたりも旅行計画の参考にしてみてください。
音声通話とSMSの料金体系
データ通信は無料(月額料金内)ですが、電話の発着信やSMSの送信には別途費用が発生します。これはahamoに限らず、どのキャリアでも共通のルールです。
海外での連絡手段は、LINEやWhatsAppなどのデータ通信を使った通話やメッセージに集約することで、コストを最小限に抑えられます。事前に連絡を取り合う相手とアプリを揃えておくとスムーズです。
緊急時のために電話番号での連絡手段も確保しておきたい場合は、着信があっても出ずに、データ通信経由で折り返すという方法もあります。
海外旅行前のチェックリスト

不安を解消し、現地での時間を楽しむためには、出発前に以下の項目を確認しておくことをおすすめします。
・データローミングのオン/オフの確認: ahamo利用者の場合は、現地到着後に「オン」にすることで通信が始まります。それ以外のプランを使っている人は、意図しない課金を防ぐために「オフ」を徹底してください。
・クラウドバックアップの一時停止: 写真や動画の自動バックアップは大量のデータを消費します。Wi-Fi環境下のみで行う設定に変更しておいてください。iPhoneなら「設定」→「写真」→「モバイルデータ通信」をオフにします。
・オフラインマップのダウンロード: Googleマップなどのオフライン機能を使えば、通信を行わずにナビゲーションが可能です。渡航先の地図を事前にダウンロードしておくと、データ通信量の節約にもなりますし、電波が不安定な場所でも地図が使えて便利です。
・渡航先の対応状況: 自分の利用する通信手段が、渡航先の国をカバーしているか事前に確認します。ahamoの場合は公式サイトに対応国・地域の一覧があるので、そちらでチェックしてください。
よくある質問(FAQ)
- 機内モードを解除して現地のキャリア名が表示されただけで料金は発生しますか?
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データローミング設定がオフであれば、電波を掴んだだけで料金が発生することはありません。ただし、その状態で電話に出たり、SMSを送信したりすると費用が発生します。
- ahamoで海外通信を使う場合、事前に申し込みは必要ですか?
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事前の申し込みや追加料金は一切不要です。現地到着後にスマホの設定から「データローミング」をオンにするだけで、すぐに通信が始まります。
- 海外でフリーWi-Fiだけを使う予定ですが、機内モードは常にオンが良いですか?
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最も安全なのは機内モードを常にオンにしておくことです。機内モードをオンにしたままでもWi-Fi機能だけを個別に有効にできるため、意図しないモバイル通信を100%遮断しながらインターネットを利用できます。
ただし、パスワードの無い完全なフリーWi-Fiの使用は海外ではかなり危険なため、しっかりパスワードが設定されセキュリティが担保されたWi-Fiを使うようにしてください。 - ホテルのWi-Fiを使っていたのに、朝起きたら高額請求が来ていたという話を聞きます。
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Wi-Fiがスリープ中に切断され、スマホが自動的にモバイルデータ通信に切り替わったことが原因と考えられます。「Wi-Fiアシスト」のオフや、データローミングのオフを徹底することで防げます。
まとめ
海外で一瞬機内モードを外してしまったとしても、今の通信環境ではすぐに大変な請求が来ることはほとんどありません。各キャリアの保護機能や、現在の定額サービスの仕組みを正しく理解していれば、冷静に対処できます。
特にahamoのような、海外利用を標準機能として組み込んでいるサービスを選んでいる場合、機内モードの解除はミスではなく、単なる「利用開始の合図」に過ぎません。
通信手段の選択によって、海外旅行の心理的なハードルは大きく下げられます。渡航前に設定を一度見直し、自分のプランが海外でどう動くのかを確認しておくことです。
ぜひ、この記事を参考に安心して海外に行ってください!

