JCBスマートフォン保険ってどうなの?他の保険サービスと比較

スマホ保険ラボの編集長D部長です。

「クレジットカードに保険がついているなら、わざわざ別の保険に入らなくてもいいんじゃない?」

スマートフォンの価格が年々上がり続ける中、こんな疑問を持つ方が増えています。特にJCBカードをお持ちの方にとって、「JCBスマートフォン保険」は手軽な選択肢として魅力的に映るはずです。

しかし、保険選びで最も重要なのは「いざ壊れた時に、財布からいくら出ていくか」という最終的なコストです。

月額料金の安さだけで選ぶと、修理のたびに高額な自己負担金が発生したり、手持ちのMacBookやiPadが補償対象外だったりと、後悔するケースも少なくありません。

この記事では、JCBスマートフォン保険の仕様を詳しく見ていきながら、「モバイル保険」「ニッセイプラス」「Mysurance」「スマホケ」といった主要サービスを横並びで比較します。
それぞれの良いところと気をつけるべきポイントを整理して、あなたのデバイス環境に最適な「守り方」を考えていきましょう。

目次

JCBスマートフォン保険の実力を詳しく見てみよう

JCBスマートフォン保険は、JCBカード会員が利用できる付帯サービスです。

対象となるのは、ゴールドランク以上のクレジットカード・デビットカード、そしてORIGINAL SERIESのJCB一般カードやJCBカードSなどです。
その最大の特徴は、カード会員というステータスを活かした「手軽さ」にあります。
別途申し込みをする必要がなく、条件を満たせば自動的に補償が受けられる点は大きな魅力です。

補償内容の詳細をチェック

JCBスマートフォン保険の補償内容は、持っているカードのランクによって大きく異なります。ここが非常に重要なポイントなので、しっかり確認しておきましょう。

補償対象となる事故の種類:

JCB一般カード、JCBカードS、ゴールドランク、プラチナランクのカードでは「破損」のみが補償対象です。
つまり、落として画面が割れた場合は補償されますが、水没させてしまった場合や盗難に遭った場合は補償されません。

一方、最上位カードであるザ・クラスを持っている方は、破損に加えて火災、水濡れ、盗難もカバーされます。ザ・クラス会員だけが幅広いトラブルに対応できる仕組みになっています。

補償上限額(年間):

補償される金額にも差があります。JCB一般カードとJCBカードSは年間3万円まで、ゴールドランクとプラチナランクは年間5万円まで、ザ・クラスは年間10万円までとなっています。

自己負担額(免責金額):

ここが意外と見落としがちなポイントです。JCBスマートフォン保険では、破損・火災・水濡れの場合は10,000円、盗難の場合は15,000円の自己負担金が設定されています。つまり、修理費用が2万円かかった場合、実際に補償されるのは1万円だけということになります。

補償を受けるための条件:

補償を受けるには、スマートフォンの通信料を直近3ヶ月以上連続でJCBカードで支払っている必要があります。

また、購入後24ヶ月以内の端末であることも条件です(ザ・クラスは36ヶ月以内)。通信料の支払いをJCBカードに変更してから3ヶ月経たないと補償が始まらない点は覚えておきましょう。

JCBスマートフォン保険のメリット

すでにJCBカードをメインカードとして利用している場合、支払いや管理が一本化できる点は大きなメリットです。
追加の保険料を払う必要がないため、「とりあえず何かあった時の備えが欲しい」という方には手軽な選択肢となります。


特にゴールドカード以上を持っている方は、年会費の中に補償が含まれていると考えれば、実質的な追加コストはゼロです。
ミドルレンジ以下のスマホを使っていて、修理費用が3〜5万円程度で収まるケースが多いなら、JCBの補償で十分という判断もあり得ます。

JCBスマートフォン保険の注意点

一方で、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。

まず、自己負担額が10,000円と高めに設定されている点です。画面割れで2万円の修理費がかかった場合、補償されるのは1万円だけ。修理費用の半分は自分で払うことになります。

次に、補償上限額の問題があります。最新のiPhone Proシリーズは、画面修理だけで5万円前後、背面ガラスの修理を含めると7万円以上、本体交換となれば10万円を軽く超える費用が発生します。
補償上限が5万円のカードでは、高額な修理費用をカバーしきれず、結局数万円の持ち出しが発生する可能性があります。

また、対象外のカードが意外と多い点にも注意が必要です。

JCBカードW、JCBカードW plus L、JCB CARD R、JCBカードEXTAGE、JCBゴールドEXTAGEなどは対象外となっています。若い世代に人気のJCBカードWが対象外なのは残念なポイントです。自分のカードが対象かどうか、申し込み前に必ず確認してください。

主要スマホ保険5社を徹底比較

ここからは、JCBスマートフォン保険に加え、Web申し込み型の主要なスマホ保険4社を詳しく見ていきます。

1. モバイル保険(さくら少額短期保険)

月額700円で3台まで登録できる、複数デバイス所有者にとって最適な保険です。

モバイル保険の最大の特徴は、「自己負担金が0円」という点です。他社の多くが3,000円〜10,000円の免責金額を設定している中、モバイル保険は修理費用の全額(上限まで)が補償されます。修理のたびに数千円〜1万円の出費が発生しないのは、大きな安心感につながります。

主端末(1台目)は年間最大10万円まで補償され、副端末(2台目・3台目)も合計3万円までカバーされます。
*主端末と副端末合わせて、年間10万円までの補償金額となります。

登録できる機器の幅広さも魅力です。スマホだけでなく、Wi-FiやBluetoothにつながるモバイル機器であれば、タブレット、ノートPC、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、携帯ゲーム機なども登録できます。iPhone、MacBook、Apple Watchをまとめて1つの契約で守れるのは、Apple製品を複数持っている方には嬉しいポイントです。

中古端末も購入店舗の動作保証が3ヶ月以上あれば加入可能。

さらに、提携のリペアパートナー店舗(iCracked)に持ち込めば「キャッシュレス修理」が可能です。
修理費用を立て替える必要がなく、その場で修理が完了してお会計は0円。急いで直したい時にも便利です。

編集長

実は私自身、スマホ保険ラボの編集長としてだけでなく、一人のユーザーとしてモバイル保険に5年ほど加入し続けています。
現在はiPhone、MacBook、Apple Watchの3台を登録中です。

これら高額なApple製品をまとめて月額700円で守れる効率の良さは、他にはない魅力だと感じています。以前はNintendo Switchを登録していた時期もあり、手持ちのデバイス構成に合わせて柔軟に補償対象を変えられる点も便利です。

2. ニッセイプラス(スマホ保険)

日本生命グループが提供する、大手の安心感があるサービスです。

ニッセイプラス少額短期保険が提供するスマホ保険は、シンプルな2プラン構成で分かりやすいのが特徴です。

シンプルプラン: 月額200円で、破損のみを補償します。保険金額は最大5万円です。「画面割れさえカバーできればいい」という方向けの、とにかく安いプランです。

安心プラン: 月額400円で、破損・水濡れ・故障・盗難をカバーします。保険金額は最大10万円で、免責金額は3,000円です。幅広いトラブルに備えたい方におすすめです。

通信キャリアや端末メーカーを問わず加入可能で、中古端末でも正常に動作していれば申し込めます。
家族のスマホにも1台ごとに契約でき、機種変更した場合は補償端末の入れ替えも可能です。

注意点として、1契約につき1台の登録となるため、複数台持ちの場合は台数分の契約が必要です。
自分と家族のスマホ2台を補償する場合、安心プランなら月額800円(400円×2契約)となります。

ニッセイプラス(スマホ保険)

3. Mysurance(マイシュアランス)

損保ジャパンの100%子会社が提供する、格安SIMユーザー専用の保険です。

Mysuranceのスマホ保険は、端末の価格や使い方に合わせて3つのプランから選べます。

プロプラン: 月額790円で、最大20万円まで補償されます。自己負担額は0円です。iPhone 16 Pro Maxのような超高額端末を使っている方でも、修理費用をしっかりカバーできます。補償内容は破損・汚損、水濡れ、故障、データ復旧、盗難・紛失と幅広く対応しています。

スタンダードプラン: 月額470円で、最大10万円まで補償されます。自己負担額は3,000円です。プロプランと同じく幅広いトラブルに対応しており、バランスの良いプランです。

ライトプラン: 月額200円で、破損・汚損のみを補償します。保険金額は最大5万円で、自己負担額は3,000円です。「画面割れだけ備えられればOK」という方向けです。

注意すべき点として、Mysuranceのスマホ保険は格安SIMユーザー専用です。楽天モバイル、Y!mobile、LINEMO、UQモバイル、povo、IIJ、mineoなどを利用している方が対象で、docomo・au・SoftBankを直接契約している方は申し込みできません。

また、購入後1年以内の端末が条件となっているため、中古端末や購入から時間が経った端末では加入が難しい場合があります。

Mysurance(マイシュアランス)

4. スマホケ(Warranty SA&ST Insurance)

月額100円から始められる、オプション追加式の保険です。

スマホケの最大の特徴は、必要な補償だけを選んで加入できる「トッピング方式」です。

ベースプラン: 故障のみを補償するプランで、月額100円から加入できます。

オプション(各100円で追加): 破損、水濡れ、盗難をそれぞれ100円ずつ追加できます。

全部入っても月額400円で、年間最大10万円まで補償されます。免責金額は5,000円です。

スマホ以外にも、パソコン、タブレット、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、ゲーム機なども補償対象になります。ただし、パソコンとタブレットは1プランのみ(月額400円、オプション選択不可)となっています。

中古端末でも加入しやすい点はメリットですが、修理は正規店などで自分で行い、費用を立て替えた後に保険金が振り込まれる流れとなります。

スマホケ

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【一覧表】スマホ保険5社 スペック比

主な項目を整理しました。検討の際の参考にしてください。

サービス名月額料金補償上限額自己負担金登録台数主な特徴
JCBスマホ保険カード付帯3万〜10万円10,000円〜15,000円1契約1台JCBカード会員限定
モバイル保険700円主10万円/副3万円0円1契約 最大3台免責なし、Wi-Fi機器OK
ニッセイプラス200円〜400円5万〜10万円3,000円1契約1台大手の安心感
Mysurance200円〜790円5万〜20万円0円〜3,000円1契約1台格安SIM専用
スマホケ100円〜400円最大10万円5,000円1契約1台オプション選択式

※各社のプラン内容、料金は記事執筆時点の情報です。最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。

比較・分析:あなたにとって「損しない選択」はどれか

各社のサービスを「コスト」「補償力」「使いやすさ」で比較してみましょう。

コストパフォーマンスの考え方

単に月額料金が安いことがコスパではありません。「月額料金」+「事故時の自己負担金」+「補償されなかった残金」の合計が最も低くなるのが、本当の意味でのコスパです。

JCBスマートフォン保険の場合: カード付帯なら追加料金は0円ですが、修理時に10,000円以上の自己負担が発生します。さらに補償上限を超えた分は全額自己負担になるため、高額端末には心許ない部分があります

例えば、iPhone 15 Proの画面修理費用は約5万円ですが、ゴールドカードの補償上限も5万円。ここから免責10,000円を引くと、実際に補償されるのは4万円となり、1万円は自己負担です。

ニッセイプラス・Mysurance・スマホケの場合: 月額は200円〜400円台と安いですが、修理時に3,000円〜5,000円の自己負担が発生します。

年に1回画面を割るくらいなら、十分お得な選択です。特にニッセイプラスの安心プランは月額400円で最大10万円まで補償され、免責も3,000円と低めなのでバランスが良いです。

モバイル保険の場合: 月額700円と一見高く見えますが、自己負担金0円で10万円までフルカバー。

しかも3台まで登録できるため、1台あたり約233円の計算になります。iPhone、iPad、Apple Watchの3台を持っている方なら、他社で3台分の保険をかけるより圧倒的にお得です。

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複数台持ちか、単独持ちかが分岐点

これが最大のポイントです。

iPhoneしか持っていない場合: ニッセイプラスやMysurance、スマホケの安価なプランは十分魅力的です。

月額200円〜400円で画面割れに備えられます。年間の保険料は2,400円〜4,800円程度なので、2〜3年に1回画面を割る可能性があるなら十分元が取れます。

iPhoneに加えてAirPodsやApple Watch、iPadなども持っている場合: それぞれに保険をかけると月額1,000円を超えてしまいます。例えばニッセイプラスの安心プランで3台分契約すると月額1,200円です。

この場合、3台まとめて700円のモバイル保険が計算上、圧倒的に有利になります。しかも免責0円なので、いざという時の出費も抑えられます。

修理頻度で考える損益分岐点

「保険に入っても元が取れるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。シンプルに計算してみます。

モバイル保険の場合、年間保険料は8,400円(700円×12ヶ月)です。iPhoneの画面修理は機種にもよりますが3〜5万円程度かかります。つまり、4〜5年に1回画面を割るだけで元が取れる計算です。スマホを落としやすい方、アウトドアや子育てで端末を傷つけるリスクが高い方は、保険に入っておく価値は十分あります。

よくある質問:FAQ

契約直前に迷いやすいポイントを4つにまとめました。

中古で購入したスマートフォンも保険に入れますか?

多くのサービスで加入できます。モバイル保険、ニッセイプラス、スマホケは中古端末の加入を明記しています。ただし、「正常に動作していること」「画面割れがないこと」などの条件があります。

JCBスマートフォン保険の場合は、通信料をカードで支払っていれば購入形態は問いませんが、購入後24ヶ月以内の端末である必要があります。Mysuranceは購入後1年以内の条件があるため、中古端末の加入は難しい場合が多いです。

バッテリー交換は補償の対象になりますか?

基本的に「自然消耗」によるバッテリー劣化は対象外です。スマホ保険のほとんどは「事故による破損・故障」を対象としています。

ただし、落下などの事故の衝撃でバッテリーに異常が出た場合は、修理費用として補償される可能性があります。原則として「破損修理」のための保険と考えておくのが無難です。

解約した場合、違約金はかかりますか?

ほとんどのスマホ保険で違約金は発生しません。携帯キャリアの補償サービスのような「2年縛り」は基本的になく、月単位での契約が主流です。

ただし、一度解約すると同じ端末では再加入できない(再加入制限)ルールを設けている保険会社が多いため、解約の判断は慎重に行いましょう。

盗難や紛失も補償されますか?

プランによって大きく異なります。JCBスマートフォン保険はザ・クラスのみ対応で、一般カードやゴールドカードでは盗難は補償されません。

モバイル保険、ニッセイプラス安心プラン、Mysuranceの上位プランは盗難補償があります。いずれも警察への届出(受理番号)が必要です。

まとめ

JCBスマートフォン保険は、対応するJCBカードをすでに持っていて、追加の手続きや費用を最小限にしたい方には合理的な選択肢です。

特に、高額な補償を必要としないミドルレンジ以下のスマホを使っている場合、カード付帯の補償で十分なケースもあるでしょう。

一方で、以下の条件に一つでも当てはまるなら、JCB以外の選択肢を検討する価値があります。

iPhone Proシリーズなど、修理費が高額な端末を使っている(補償上限5万円では足りない)
iPadやApple Watch、ワイヤレスイヤホンなども持ち歩いている(3台守れるメリット)
修理時の自己負担金を払いたくない(完全キャッシュレス希望)
水濡れや盗難にも備えたい(JCBはザ・クラス以外は破損のみ)

保険は「安心を買う」商品ですが、その安心が「実際の修理費をカバーしきれない」ものでは意味がありません。

私自身の経験から言えば、デバイスを複数持っているなら、月額700円で3台をカバーし、かつ免責金0円のモバイル保険がトータルの出費を最も抑えられます。
iPhoneの画面を一度割ってしまえば3万円以上かかりますが、その1回の事故だけで数年分の保険料の元が取れる計算です。

まずは手持ちのデバイスの修理代金(Apple公式の料金表など)を一度確認し、JCBの補償額で足りるのか、それとも専用の保険が必要なのか、シミュレーションしてみることをおすすめします。

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