スマホ保険ラボの編集長D部長です。
今や私たちの生活に欠かせないスマートフォン。連絡手段としてはもちろん、情報収集、決済、エンターテイメントまで、その役割は本当に幅広いものになりました。
でも、その多機能性と高価格化に伴い、常に「故障のリスク」と隣り合わせなのも事実です。カフェでテーブルから滑り落ちて画面がバキバキに…、突然のゲリラ豪雨で水没して電源が入らない…なんて経験、もしくはヒヤリとした経験は誰にでもあるんじゃないでしょうか。
そうなると頭をよぎるのが、高額な修理費用です。最新のスマートフォンだと、画面修理だけで5万円以上、基板の交換となれば10万円を超えるケースも珍しくありません。この予期せぬ大きな出費は、家計にとってかなりの痛手になりますよね。
そこで多くの人が検討するのが「スマホ保険」です。キャリアの補償サービスやAppleCare+が有名ですが、最近では柔軟でコスパに優れた選択肢として、独立系の保険サービスが注目を集めています。今回紹介するのは三井住友カードが提供するOliveフレキシブルペイ会員向けの「スマホ安心プラン」と、さくら少額短期保険が提供する「モバイル保険」です。
「Oliveのプランは無料って聞いたけど、補償内容は十分なの?」
「モバイル保険は3台まで補償できるって聞くけど、本当にそんなにお得なの?」
「結局、自分の使い方だとどっちを選べば損しないんだろう?」
こんな疑問や悩みを抱えている方は本当に多いと思います。
月々の固定費になるからこそ、なんとなくで選んで後悔はしたくないですよね。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、「Oliveスマホ安心プラン」と「モバイル保険」を、料金、補償内容、対象端末、そして使い勝手まで、あらゆる角度から徹底的に比較・解説していきます。
まず結論!ライフスタイル別おすすめ診断

詳細な比較に入る前に、「とにかく早く結論が知りたい!」という方のために、まずはどんな人にどちらの保険が向いているのか簡潔にまとめてみました。
モバイル保険がおすすめな人
・スマートフォン以外にもタブレット、ノートPC、Apple Watch、ゲーム機など複数のデバイスを持っている人
・家族でまとめてデバイスを補償したい人
・中古で購入したスマホやデバイスを補償対象にしたい人
・盗難時のリスクにもしっかり備えたい人
・多少月額料金がかかっても、手厚い補償を重視する人
三井住友Olive「スマホ安心プラン」がおすすめな人
・補償したいのがスマートフォン1台だけの人
・すでにOliveフレキシブルペイや対象の三井住友カードを利用している人
・無料で保険に加入したい人
・プラチナカードを持っていて盗難補償も必要な人
・購入から2年以内の新しいスマホを使っている人
こんな感じで、どちらが良い・悪いということではなく、あなたのライフスタイルや所有しているデバイスの数、そして持っているカードのグレードによって、最適な選択は大きく変わってきます。
それでは、なぜこのような結論になるのか、具体的なデータをもとに詳しく見ていきましょう。

一目でわかる!Oliveスマホ安心プラン vs モバイル保険 比較表
まずは両者の特徴を比較表にまとめました。全体像を把握するのに使ってください。
項目 | 三井住友Olive スマホ安心プラン | モバイル保険 |
---|---|---|
月額料金 | 無料(選べる無料保険の1プラン) | 700円(税込) |
補償台数 | 1台 | 最大3台(主端末1台 + 副端末2台) |
年間補償額 | カードグレードにより変動 プラチナ:10万円 ゴールド・プラチナプリファード:5万円 一般カード:5万円(画面割れのみ) | 最大10万円 (主端末:最大10万円、副端末:合計最大3万円) |
補償対象 | カードグレードにより異なる プラチナ:破損、水濡れ、故障、盗難 ゴールド・プラチナプリファード:破損、水濡れ、故障 一般カード:画面割れのみ | 破損、水濡れ、故障、盗難、修理不能 |
対象端末 | スマートフォンのみ | Wi-Fi・Bluetoothに接続可能なモバイル通信端末全般 (スマホ、タブレット、PC、スマートウォッチ、ゲーム機、モバイルルーターなど) |
自己負担額 | プラチナ:0円 その他:5,000円 | 0円 |
中古端末 | 条件付きで対象 (法人運営店舗で購入、3ヶ月以上の保証付き) | 対象 (購入から3ヶ月以内) |
加入条件 | 対象の三井住友カード会員であること (一般カードの場合、スマホ通信料のカード払いが必要) | 特になし (Webから誰でも申込可能) |
保険金請求 | Vpassから手続き | マイページから手続き |
運営会社 | 三井住友カード株式会社 (引受保険会社:AIG損害保険) | さくら少額短期保険株式会社 |
この表を見るだけでも、両者のコンセプトの違いがはっきりしますね。Oliveは「カード会員特典として1台のデバイスを無料で守る」ことに特化しており、モバイル保険は「複数のデバイスをまとめて手厚く守る」ことに強みがあります。
【徹底比較】7つの重要ポイントで見る違い

ここからは、あなたが保険を選ぶ上で特に重要になる7つのポイントに絞って、両者を詳しく比較していきます。
1. 料金体系:「無料」のOliveか、「コスパ」のモバイル保険か
保険を選ぶ上で最も気になるのが、やっぱり月々の料金です。
三井住友Olive「スマホ安心プラン」の最大の魅力は、なんと言っても無料であることです。これは「選べる無料保険」という三井住友カードの会員特典の一つで、カード会員なら追加料金なしで加入できるんです。
ただし、注意点があります:
・一般カード(NL、CL、ビジネスオーナーズなど)の場合は、スマホ通信料を直近2ヶ月連続でそのカードで支払っている必要があります
・年会費が有料のカードや、年会費優遇で無料になっているカードなら、この条件は不要です
一方、モバイル保険の月額料金は700円(税込)と固定です。無料と比べると高く感じるかもしれませんが、この料金で最大3台までのデバイスを補償できるのが最大のポイントです。
仮に3台のデバイスを補償する場合、1台あたりのコストは約233円。こう考えると、モバイル保険のコスパの高さが際立ちます。スマホ1台しか持たない人には割高に感じるかもしれませんが、複数のデバイスを所有している人には、とても合理的な料金体系と言えます。
2. 補償台数:1台限定のOlive vs 3台まとめてOKのモバイル保険
料金体系と密接に関わるのが、補償されるデバイスの台数です。
Oliveスマホ安心プランは、あくまで1台のデバイスを対象とした保険です。事前に登録した1台のスマートフォンが補償の対象となります。シンプルでわかりやすい反面、複数のデバイスを持っていても、そのうちの1台しか守れません。
対してモバイル保険は、最大3台までのデバイスを同時に登録できます。内訳は「主端末」1台と「副端末」2台です。
- 主端末: 年間最大10万円まで補償
- 副端末: 2台合計で年間最大3万円まで補償
例えば、「主端末にiPhone、副端末にiPadとApple Watch」といった組み合わせが可能です。現代ではスマートフォン以外にも、タブレットで動画を見たり、スマートウォッチで健康管理をしたり、ワイヤレスイヤホンで音楽を聴いたりと、複数のデバイスを使い分けるのが当たり前になってます。
これらのデバイスを個別に保険にかけると高額になりますが、モバイル保険なら月額700円でまとめてカバーできるんです。
3. 補償範囲と金額:カードグレードで変わるOlive vs 一律手厚いモバイル保険
万が一の際にいくらまで補償されるのか、という点も本当に重要です。
Oliveスマホ安心プランは、持っているカードのグレードによって補償内容が大きく変わります:
- プラチナカード会員:年間10万円まで、盗難も含めて補償、自己負担0円
- ゴールド・プラチナプリファード会員:年間5万円まで、破損・水濡れ・故障を補償、自己負担5,000円
- 一般カード会員:年間5万円まで、画面割れのみ補償、自己負担5,000円
モバイル保険は、補償額が一律で決まっています。主端末は年間最大10万円、副端末は2台合計で年間最大3万円です。主端末の10万円という補償額は、多くのスマートフォンの高額な修理(画面交換や基板修理など)をカバーできる水準で、とても手厚い内容です。
また、補償対象となる事故の種類も重要です。モバイル保険は「外装破損」「水濡れ」「故障」「修理不能」「盗難」まですべてカバーしている点が強みです。
4. 対象端末の広さ:スマホ限定のOlive vs 何でもOKのモバイル保険
「スマホ以外のデバイスも保険に入れたい」と考えている方にとって、対象端末の範囲は重要な比較ポイントです。
Oliveスマホ安心プランは、スマートフォンのみが対象です。タブレットやPCなどは補償対象外となります。
中古端末については、法人が運営している販売店で購入し、購入時点で3ヶ月以上の製品保証が付いているものなら対象になります。
一方で、モバイル保険は対象端末の広さが際立っています。Wi-FiやBluetoothに接続できるモバイル通信端末なら、ほとんどのものが対象になります。スマートフォンやタブレットはもちろん、Apple Watchみたいなスマートウォッチ、Nintendo SwitchやPlayStation Portalといった携帯ゲーム機、さらにはモバイルルーターやワイヤレスイヤホンまでカバーできます。
Oliveのスマホ安心プランと同じく、「フリマアプリで買った美品のスマホ」や「中古ショップで購入したタブレット」なども、購入店舗から3ヶ月以上の保証が付いている場合、保険に加入できます。

5. 盗難補償:カードグレードで変わるOlive vs 全員対象のモバイル保険
スマートフォンのリスクは故障だけじゃありません。紛失や盗難のリスクも常にあります。
Oliveスマホ安心プランでは、プラチナカード会員のみ盗難が補償対象となります。ゴールドカードや一般カード会員の場合、盗難は補償されません。プラチナ会員の場合、盗難時は5万円まで補償されます。
モバイル保険は全員「盗難」を補償対象としており、万が一盗まれてしまった場合でも保険金(主端末:最大2万5,000円まで、副端末最大7,500円まで)が支払われます。
さらに「修理不能」と判断された場合にも補償が適用されるため、故障や破損がひどく修理ができないケースでも安心です。
6. 自己負担額(免責金額):カードグレードで変わるOlive vs 一律0円のモバイル保険
修理の際に自己負担が発生するかどうかも、実質的な負担を左右する重要な要素です。
Oliveスマホ安心プランの自己負担額は、カードグレードによって異なります:
- プラチナカード会員:0円
- その他のカード会員:5,000円
プラチナカードは年会費が55,000円(税込)が発生します。
つまり、プラチナカード以外の会員は、修理費用から5,000円を引いた金額が保険金として支払われます。例えば、修理費用が3万円の場合、受け取れる保険金は2万5千円となります。
モバイル保険は全員が自己負担額0円です。修理費用が補償額の範囲内なら、全額が支払われます。例えば、主端末のiPhoneの修理に8万円かかった場合、自己負担なく8万円が支払われます。
どちらの保険も年間の補償限度額を超えた分の修理費用は自己負担となる点には注意が必要です。
7. 加入条件と手続きの手軽さ
最後に、加入のしやすさや手続きの流れも見ておきましょう。
Oliveスマホ安心プランに加入するための絶対条件は、「対象の三井住友カード会員であること」です。すでに三井住友カードを持っている人にとっては、Vpassから簡単に申し込めるため、とても手軽です。逆に言えば、カードを持っていない人がこの保険のためだけにカードを作るのは、ちょっとハードルが高いかもしれません。
また、一般カード会員の場合は、スマホ通信料をそのカードで支払っている必要があるという追加条件もあります。
一方、モバイル保険は特定の金融サービスへの加入などを条件としていません。公式サイトからWebで誰でも申し込みが可能です。キャリアや機種を問わず、加入したいと思ったタイミングで手続きができる自由度の高さが魅力です。

僕もかれこれ5年ほど加入しているのが、「モバイル保険」です。現在、主端末にiPhone 14Pro、副端末にMacBook AirとApple Watch SEの3台を登録しています。やっぱり複数の高価なデバイスを1つの保険でまとめてカバーできる手軽さと安心感はかなり高いです。
子供がいる家庭はNintendoSwitchを副端末で登録しておくのも安心でしょう。
メリット・デメリットで最終チェック

ここまでの比較を踏まえて、両者のメリットとデメリットを整理してみましょう。
モバイル保険のメリット・デメリット
メリット
- 月額700円で最大3台のデバイスを補償できる圧倒的なコスパ
- スマホ以外にPC、タブレット、ゲーム機など対象端末の範囲がとても広い
- 中古で購入したデバイスも保険の対象にできる
- 盗難や修理不能時にも対応する手厚い補償内容
- 登録端末の変更がWebから簡単にできる
- 自己負担額が0円
また、基本的に保険は一度自分で払ってから、保険金を請求する形となりますが、モバイル保険は提携修理店であるiCrackedであればキャッシュレスリペアが使え、事前に申し込みを行っておけば、当日の支払いもすることなく修理対応が可能です。
また、iCrackedはGooglePixelやiPhoneの正規修理にも対応しているので、非正規修理が嫌な方にもオススメです。
デメリット
- 補償したいデバイスが1台だけの人には割高に感じる可能性がある
- 副端末の補償額は合計で年間3万円までと、主端末に比べて低い
- 月額料金が必ずかかる
Oliveスマホ安心プランのメリット・デメリット
メリット
- 無料で加入できる(選べる無料保険の特典)
- プラチナカード会員なら自己負担額が0円で盗難も補償
- 三井住友カード会員ならVpassから手軽に申し込める
- カード会員特典として追加費用なしで利用できる
デメリット
- 補償対象は1台のみで、複数台持ちには不向き
- スマートフォン以外のデバイスは補償対象外
- 一般カード会員は画面割れのみの補償で自己負担5,000円
- 中古端末は条件が厳しい(法人店舗購入・3ヶ月保証必須)
- 加入には三井住友カードが必須
- 購入から2年以内の端末という制限がある
よくある質問(FAQ)
- どちらの保険も、スマホ購入後すぐじゃないと加入できませんか
-
モバイル保険は、新品なら購入から1年未満、中古品なら購入から3ヶ月未満の端末が加入対象です。
いつでも加入できるわけじゃないので注意が必要です。Oliveスマホ安心プランは、購入から2年以内の端末という条件があります。どちらも思い立った時にすぐ加入手続きを進めることをおすすめします。
- 実際に修理する時はどうすればいいですか?
-
Oliveスマホ安心プランの場合、まず自分で修理を手配し、修理費用を支払います。
その後、Vpassから修理報告書や領収書などをアップロードして保険金を請求する流れです。モバイル保険も同様に、一度修理費用を立て替えた後にマイページから保険金を請求します。また、モバイル保険には提携修理店で修理代金の支払いが不要になる「キャッシュレスリペア」というサービスもあり、より便利に利用できます。
- 家族のスマホも対象にできますか?
-
Oliveスマホ安心プランは、原則として契約者本人が所有する端末が対象です。モバイル保険は、登録する端末の所有者に関する規定が緩やかなので、同居する家族が使用するデバイスを登録することも可能です。
例えば、主端末を自分のスマホ、副端末を子供のゲーム機や配偶者のタブレットにするといった活用ができます。
- 解約は簡単にできますか?
-
はい、どちらの保険もオンラインで簡単に解約手続きが可能です。Oliveスマホ安心プランはVpassから、モバイル保険はマイページから手続きを行います。
最低利用期間などの縛りも特に設けられていないため、不要になったらいつでも解約できます。
まとめ
今回は、三井住友Oliveの「スマホ安心プラン」と「モバイル保険」を徹底的に比較してきました。両者はどちらも優れた保険ですが、その特徴は大きく異なります。
最終的にどちらを選ぶべきか。その判断基準は、あなたが「いくつのデバイスを」「どれくらいの補償で」守りたいか、そして「どのカードを持っているか」という点に集約されます。
「無料で、メインのスマホ1台だけを守れれば十分」 そして、あなたが三井住友カード会員なら、Oliveスマホ安心プランはとても魅力的な選択肢です。
特にプラチナカード会員なら、自己負担0円で盗難まで補償される手厚い内容が無料で利用できます。
「スマホ以外にもタブレットやPC、スマートウォッチも持っていて、それらもまとめて守りたい」 と考えるなら、モバイル保険が最適です。3台まとめて月額700円というコスパ、そして中古端末や盗難までカバーする手厚い補償は、あなたのデジタルライフ全体に大きな安心感をもたらしてくれます。
ぜひ、この記事を参考に改めて保険プランを見直してみてはいかがでしょうか?