【完全ガイド】iPhoneのガラスフィルムが剥がれない!?剥がし方を解説

スマホ保険ラボの編集長D部長です。

「よし、新しいガラスフィルムに貼り替えよう!」そう思ってiPhoneの隅に爪をかけた瞬間、ピクリとも動かないガラスフィルムに絶望した経験はありませんか?

あるいは、ヒビが入ってしまったフィルムを剥がそうとしたら、端がポロポロと崩れるだけで、一向に剥がれてくれない…。
この記事を読んでいるということは、まるでiPhone本体と一体化してしまったかのような、フィルムに悩まされているはずです。

無理に力を込めれば、バキッと音を立てて本体のディスプレイまで傷つけてしまいそうで怖い。
多くのiPhoneユーザーが一度は直面する「あるある」な悩みです。

この記事では、「絶対にやってはいけない危険な剥がし方」「安全かつ確実な剥がし方」を徹底解説していきます。

目次

なぜiPhoneのガラスフィルムは剥がれにくくなるのか?

そもそも、なぜあんなにも薄いガラスの板が、iPhoneの画面にがっちりと固着してしまうのでしょうか。
その原因を知ることは、正しい剥がし方を理解する上で非常に重要です。

粘着力の経年変化

ガラスフィルムは、シリコン系の粘着剤で画面に貼り付いています。

この粘着剤は、時間の経過とともに硬化し、粘着力が増す性質を持っています。特に、長期間同じフィルムを貼り続けていると、iPhone本体が発する熱や、外部の温度変化によって粘着剤が化学的に変化し、画面とフィルムがより強固に一体化してしまうのです。

新品の時には簡単に剥がせたフィルムが、1年後、2年後にはまるで接着剤で固定されたかのように剥がれなくなるのは、この経年変化が主な原因です。

フィルムと画面の間に空気が入っていない

高品質なガラスフィルムほど、画面に吸い付くように貼り付き、気泡が入りにくい設計になっています。

これは、フィルムと画面の間の空気が完全に押し出され、真空に近い状態が作られているためです。
この状態では、フィルムを剥がそうとしても外からの圧力がかかり、まるで吸盤のように画面に吸着し続けます。

特に、ラウンドエッジ加工が施された精度の高いフィルムは、縁までぴったりと覆うため、剥がすための「きっかけ」となる隙間を見つけること自体が困難になります。

フィルム自体が割れている、欠けている

最も厄介なのがこのケースです。落下などの衝撃でガラスフィルムがバキバキに割れてしまうと、一枚の板として剥がすことができなくなります。

剥がそうと力を加えた部分だけがポロポロと細かく砕け散り、残りの部分は画面に固着したまま。
破片は非常に鋭利で、指を怪我するリスクも高まります。

また、割れた破片が剥がす過程で画面を引っ掻き、ディスプレイ本体に傷をつけてしまう二次被害も発生する可能性があります。

粗悪な製品を使用している

安価すぎるガラスフィルムの中には、品質の低い粘着剤を使用しているものがあります。

これらの製品は、貼り付けた当初は問題なくても、時間と共に粘着剤が画面に溶け出すように固着したり、逆に粘着成分が劣化してベタベタした状態で画面にこびりついたりすることがあります。
こうなると、通常の剥がし方では対応できず、後処理も非常に面倒になります。

【危険】やってはいけないNGなガラスフィルムの剥がし方

「早く剥がしたい」という焦りから、つい手荒な方法を試したくなる気持ちは分かります。
しかし、以下の方法はiPhone本体を傷つけたり、自身が怪我をしたりするリスクが非常に高いため、絶対に避けてください。

カッターナイフや金属製のヘラを使う

これは最も危険な行為です。カッターの刃や金属製のヘラは、ガラスフィルムよりも硬いiPhoneのディスプレイガラスにさえ、簡単に傷をつけます。

ほんの少し手元が狂っただけで、画面に深い傷がついてしまいます。
また、刃が滑って自分の指を深く切ってしまう事故にも繋がりかねません。

無理やり爪でこじ開けようとする

多くの人が最初に試す方法ですが、これもおすすめできません。

剥がれにくいフィルムに対して無理に爪を立て続けると、爪が割れたり、剥がれたりする可能性があります。
また、強い力で一点をこじ開けようとすると、その圧力でディスプレイが損傷する「圧迫痕」の原因になることもあります。

特に、フィルムがすでに割れている場合、爪の間にガラスの破片が刺さる危険性も伴います。

ドライヤーで過度に熱する

ドライヤーの熱で粘着剤を温めて柔らかくするという方法は、後述するように有効な場合もあります。

しかし、「過度に」熱するのは禁物です。iPhoneは精密な電子機器であり、内部には熱に弱いバッテリーや電子部品が密集しています。

一点に集中して熱風を当て続けると、ディスプレイにダメージを与えて変色(焼き付き)を引き起こしたりする可能性があります。

安全で確実!iPhoneガラスフィルムの正しい剥がし方

では、具体的にどうすれば安全にフィルムを剥がせるのでしょうか。
家庭にあるものや、簡単に入手できる道具を使った方法を4つ、手順を追って解説します。作業前には、iPhoneの電源をオフにしておくことを推奨します。

準備するものリスト

  • セロハンテープ or マスキングテープ: 割れたフィルムの飛散防止用
  • 保護メガネ(あれば): ガラスの破片から目を守るため(特にフィルムが割れている場合)
  • 以下のいずれかの道具
    • プラスチック製の薄いカード(使わなくなったポイントカード、クオカードなど)
    • ギターのピック
    • デンタルフロス or 丈夫な釣り糸
    • ガムテープや強力な粘着テープ
    • ドライヤー

方法1:プラスチック製のカード(薄いもの)を使う

最もオーソドックスで安全な方法です。金属製ではなく、適度にしなるプラスチック製のカードが最適です。

  1. 事前準備: フィルムが割れている場合は、上からセロハンテープやマスキングテープを貼り、破片が飛び散らないように保護します。
  2. 隙間を作る: iPhoneの四隅のいずれか(比較的浮きやすい角が狙い目)に、爪を慎重に引っ掛け、ほんの少しだけフィルムを浮かせます。ここで無理は禁物です。1mm以下のわずかな隙間ができれば十分です。
  3. カードを差し込む: できた隙間に、プラスチックカードの角をそっと差し込みます。
  4. ゆっくりとスライドさせる: カードを画面とフィルムの間に滑り込ませるように、ゆっくりとスライドさせていきます。粘着が剥がれる「ミシミシ」という音が聞こえてきますが、焦らずに進めましょう。カードを左右に少し揺らしながら進めると、スムーズに剥がれていきます。
  5. 完全に剥がす: 半分ほど剥がれたら、あとは手で持ち上げてゆっくりと剥がしきることができます。

方法2:デンタルフロスや釣り糸を使う

カードを差し込む隙間すらない、という場合に有効な方法です。

  1. 事前準備: 方法1と同様に、割れている場合はテープで保護します。
  2. フロスを準備する: デンタルフロスまたは釣り糸を30cmほどの長さに切り、両端を左右の指にしっかりと巻きつけます。
  3. 角に引っ掛ける: iPhoneの角に、糸を画面とフィルムの間のわずかな段差に引っ掛けるように当てます。
  4. 引きながらスライド: 糸をピンと張った状態で、左右に小さく動かしながら、下方向(iPhoneの裏面側)に引き下ろすように力を加えます。これにより、糸が粘着層を少しずつ切り裂いていきます。
  5. 隙間ができたら: 少しでも隙間ができたら、そこからは方法1のカードを使うか、慎重に糸での作業を続けて完全に剥がします。

方法3:粘着テープ(ガムテープなど)を使う

フィルム自体には全く隙間がないものの、表面に強力なテープを貼り付けて、その力で持ち上げる方法です。

  1. テープを貼る: ガムテープや養生テープなど、粘着力の強いテープを、剥がしたいフィルムの角の部分にしっかりと貼り付けます。テープの端を少し折り返して、持ち手を作っておくと作業しやすくなります。
  2. ゆっくりと引き上げる: 貼り付けたテープの持ち手部分を持ち、画面に対して垂直ではなく、斜め後ろ方向(めくり上げるイメージ)にゆっくりと力を加えて引き上げます。
  3. 粘着力でフィルムを浮かせる: テープの粘着力がフィルムの粘着力に勝れば、フィルムの角がペリッと浮き上がります。
  4. 剥がしきる: 一度浮き上がれば、あとは手で慎重に剥がしていくことができます。

方法4:ドライヤーを「少しだけ」使う

これは他の方法を試しても歯が立たない場合の補助的な手段です。

  1. iPhoneから離して温める: ドライヤーを【弱温風】に設定し、iPhoneの画面全体を温めるように、20〜30cmほど離した位置からまんべんなく風を当てます。一箇所に集中させず、常にドライヤーを動かし続けるのがポイントです。
  2. 時間は短く: 温める時間は15〜20秒程度で十分です。触ってみて「ほんのり温かいな」と感じるくらいが目安。熱く感じるまで温めるのは絶対にやめてください。
  3. すぐに作業開始: 温めることで粘着剤が一時的に柔らかくなっています。すぐに方法1(カード)や方法2(フロス)を試してみてください。普段よりスムーズに剥がせるはずです。

どうしても剥がれない…そんな時の最終手段

上記の方法をすべて試しても、びくともしない。あるいは、バキバキに割れすぎていて、自分ではどうしようもない。そんな時は、無理せずプロに頼るのが賢明です。

スマートフォン修理店に持ち込む

街のスマートフォン修理店(非正規店)の多くは、フィルムの貼り付けサービスを行っており、その一環で古いフィルムの剥がしにも対応してくれます。

料金は店舗によりますが、作業費程度で対応してくれる場合がほとんどです。
専門の工具と知識を持ったスタッフが作業してくれるため、安全かつ確実です。新しいフィルムの購入と貼り付けをセットで依頼すると、剥がし料金が無料になります。

Apple Storeや正規サービスプロバイダに相談する

Appleの正規店や正規サービスプロバイダでも相談は可能です。

ただし、フィルムの剥がし「だけ」をサービスとして提供しているわけではないため、何らかの修理や相談のついでに対応してもらう形になることが多いでしょう。
画面の修理などを依頼する場合は、もちろんその過程で剥がしてくれます。確実性を求めるなら、事前に問い合わせてみるのが良いでしょう。

ガラスフィルムを剥がした後のケア

無事にフィルムを剥がせたら、それで終わりではありません。新しいフィルムを美しく貼り付けるために、画面をしっかり綺麗にしましょう。

画面のクリーニング方法

  1. 大きなホコリの除去: まずはブロワーなどで、画面上の大きなホコリを吹き飛ばします。
  2. アルコールで拭き取る: スマートフォン用のクリーニングクロスやメガネ拭きに、消毒用アルコールや無水エタノールを少量含ませ、画面全体を優しく拭き上げます。
    (基本的に購入したフィルムの付属品としてついていることが多いです。)
    指紋や皮脂、古いフィルムの粘着剤の残りなどをきれいに除去できます。
  3. 乾拭きで仕上げる: 別の乾いたクロスで、アルコール成分が残らないように乾拭きします。この時、一方向に拭くと拭きムラができにくいです。

新しいフィルムを貼る前の準備

クリーニングが終わったら、新しいフィルムを貼る作業に入ります。

ホコリの舞いやすい部屋は避け、お風呂場など、湿気があってホコリが立ちにくい場所で作業するのがおすすめです。貼り付け作業は、新しいフィルムに付属している説明書に従って、慎重に行ってください。

画面割れのリスクに備える「モバイル保険」という選択肢

今回、ガラスフィルムを剥がそうと思ったきっかけは何だったでしょうか。「フィルムが古くなったから」という理由なら良いのですが、「落としてフィルムが割れたから」という方も多いはずです。

フィルムが身代わりになってくれて、本体の画面が無事ならラッキーですが、運悪く本体の画面まで割れてしまったら…?

iPhoneの画面修理は非常に高額です。最新モデルにもなると、Appleでの修理代金は5万円を超えることも珍しくありません。
そんな万が一の出費に備える方法として、多くの人がAppleCare+を思い浮かべますが、実はもっと柔軟でコストパフォーマンスに優れた選択肢があります。それが「モバイル保険」です。

そもそも「モバイル保険」とは?

モバイル保険は、さくら少額短期保険株式会社が提供する、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどのモバイル通信機器を対象とした保険サービスです。
月額700円で、主端末1台と副端末2台の、合計3台までの機器をまとめて補償の対象にできるのが最大の特徴です。

AppleCare+との違いは?

AppleCare+も優れた保証サービスですが、モバイル保険とはいくつかの点で大きく異なります。

  • 保証対象:
    • AppleCare+: 保証対象は購入したiPhone本体1台のみ
    • モバイル保険: 主端末1台+副端末2台の合計3台まで登録可能。iPhone、iPad、Apple Watch、MacBook、AirPods、さらにはAndroidスマホやタブレット、ゲーム機、モバイルルーターなども対象にできます。
  • 月額料金:
    • AppleCare+: 機種によって異なり、月額1,180円〜2,380円程度(iPhone 15 Pro Maxの場合)。盗難・紛失プランはさらに高額になります。
    • モバイル保険: 月額700円(税込)で一律。3台登録すれば、1台あたり約233円という計算になります。
  • 修理時の自己負担額:
    • AppleCare+: 画面の損傷は3,700円、その他の損傷は12,900円の自己負担が必要です。
    • モバイル保険: 年間最大10万円まで補償。修理費用が10万円以内であれば、自己負担額は0円です。
      キャッシュレスリペアに対応した提携修理店(iCracked)の場合、修理費用もその場で払わないくてもいいです。
  • 保証期間と加入条件:
    • AppleCare+: iPhoneの購入と同時、または購入から30日以内の加入が必要です。
    • モバイル保険: 端末の購入から1年未満であればいつでも加入できます。また、中古端末でも購入店舗の3ヶ月以上の保証がついていれば加入が可能です。

【比較表】モバイル保険 vs AppleCare+

項目モバイル保険AppleCare+ for iPhone
月額料金700円 (税込)1,180円~2,380円 (機種による)
登録可能台数最大3台 (主端末1+副端末2)1台のみ
対象機器iPhone, iPad, PC, ゲーム機など購入したiPhoneのみ
年間補償上限主端末: 10万円
副端末: 合計3万円
修理回数に制限なし
修理時自己負担額0円 (補償上限内)画面損傷: 3,700円
その他: 12,900円
加入条件購入から1年未満の端末など購入から30日以内
盗難・紛失対象外プランによる (追加料金)
修理場所Apple Store, 正規店, 非正規修理店Apple Store, 正規サービスプロバイダ

編集長がモバイル保険をおすすめする理由

僕もかれこれ5年ほど加入しているのがモバイル保険になります。現在、iPhone、Macbook、AppleWatchの3台を登録させていますが、やはり複数の高価なデバイスを月額700円という一つの保険でカバーできるのは、精神的にも経済的にも非常に楽です。

特にMacbookのような高額なデバイスを持っている身からすれば、月額700円で安心を買える部分もデカいです。もしゲーム機(Nintendo Switchなど)を持っていれば、それを副端末として登録することもできるので、ライフスタイルに合わせて幅広く保証してもらえる点に大きなメリットを感じています。

よくある質問(FAQ)

フィルムを剥がしたら画面に傷がついていました。どうすればいいですか?

残念ながら、フィルムを剥がした後に見つかった傷は、フィルムを貼る前からあったか、剥がす過程でついてしまった可能性があり、自然に消えることはありません。

傷が浅ければ、新しいフィルムを貼ることで目立たなくなる場合もあります。傷が深い、または操作に支障がある場合は、画面修理が必要です。このような事態に備え、モバイル保険などの修理費用をカバーできる保険への加入を検討することをおすすめします。

フィルムの粘着剤が画面に残ってベタベタします。どうすれば取れますか?

クリーニングクロスに無水エタノールや、市販のシール剥がし剤を少量つけて優しく拭き取ってください。

強く擦ると画面のコーティングを傷める可能性があるので、ゆっくりと丁寧に作業しましょう。拭き取った後は、きれいなクロスで乾拭きして仕上げます。

剥がしたガラスフィルムは再利用できますか?

一度剥がしたガラスフィルムの再利用は推奨できません。粘着力が著しく低下しているため、ホコリが入りやすく、すぐに剥がれてしまいます。

また、剥がす際に目に見えない歪みが生じている可能性もあり、画面の保護性能も期待できません。新しいフィルムに交換しましょう。

フィルムを貼らない「裸族」は危険ですか?

近年のiPhoneのディスプレイは非常に強度が高まっていますが、それでも傷や衝撃から完全に無防備な状態は危険です。

鍵や硬貨など、カバンやポケットの中の硬いものと擦れて細かい傷がつくことは日常的に起こり得ます。また、一度の落下で画面が割れるリスクは常に伴います。高額な修理費用を考えると、数千円のガラスフィルムを貼っておくことは、非常に有効な投資です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

iPhoneのガラスフィルムが剥がれない問題は、正しい知識と道具があれば、誰でも安全に解決できます。

焦ってカッターを使ったり、無理に爪でこじ開けたりする前に、まずは本記事で紹介したプラスチックカードやデンタルフロスを使った方法を試してみてください!

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