あなたのスマホは大丈夫?プロが教える盗難防止策と万が一の備え【保険比較あり】

スマホ保険ラボの編集長D部長です。

ふとテーブルに置いたはずのスマホがない。カバンの中を探っても、ポケットを探っても、あの冷たくて硬い感触がない…。
血の気が引くような、あのヒヤリとした経験、もしかしたらあなたも一度は味わったことがあるかもしれません。もしくは、友人や知人から「スマホを盗まれた!」なんていう、青ざめた顔での報告を聞いたことがあるかもしれませんね。

スマートフォンの盗難。それは単に「電話ができなくなる」というレベルの話ではありません。
私たちの生活に深く根付いたスマホは、もはや「第二の脳」であり、「分身」と呼んでも過言ではない存在です。中には、連絡先、プライベートな写真や動画、友人との大切なメッセージのやり取り、クレジットカード情報や銀行口座と連携した決済アプリ、各種サービスのログイン情報まで、ありとあらゆる個人情報が詰まっています。

それを丸ごと、悪意のある第三者に奪われると想像してみてください。ぞっとしますよね。

個人情報を抜き取られ、SNSアカウントを乗っ取られるかもしれません。決済アプリを不正利用され、多額の金銭的被害を受けるかもしれません。何より、家族や友人、恋人との大切な思い出が詰まった写真や動画が、二度と手元に戻ってこないかもしれないのです。その喪失感と精神的ダメージは計り知れません。

でもご安心ください。この記事では盗難対策を徹底解説していきます。

「対策が多すぎて何から手をつければいいかわからない…」という初心者の方でも大丈夫です。一つひとつ丁寧に、わかりやすく解説していきます。

この記事を最後まで読めば、スマホ盗難に万が一あっても焦らずに対処できるようになります。

目次

スマホは常に盗難のリスクと隣り合わせ!その深刻な実態とは

「日本は安全だから大丈夫」なんていう神話は、残念ながら過去のものとなりつつあります。

特に、高価で換金しやすく、個人情報の宝庫であるスマートフォンは、常に窃盗犯のターゲットになっています。
まずは、スマホを盗まれることで具体的にどのような被害が発生するのか、そして、どのような場所や状況で盗まれやすいのか、その深刻な実態を直視することから始めましょう。

盗難によって失うのは「本体」だけじゃない

スマホを失うということは、物理的なデバイスを失う以上の、深刻な被害に繋がる可能性があります。

  • 個人情報の漏洩: これが最も恐ろしい被害です。連絡先に登録されている家族や友人、同僚の情報が流出するだけでなく、写真や動画、メール、SNSのダイレクトメッセージといった極めてプライベートな情報が第三者の手に渡ってしまいます。これらの情報が悪用され、あなたやあなたの周りの人々がさらなる犯罪に巻き込まれる可能性もゼロではありません。
  • 金銭的被害: スマホ本体の価値はもちろんですが、被害はそれだけにとどまりません。おサイフケータイやQRコード決済アプリを不正利用され、気づいた時には高額な請求が…なんていう悪夢のような事態も現実に起こっています。また、オンラインショッピングサイトにログインされ、勝手に買い物をされるケースもあります。
  • 精神的ダメージと時間の浪費: スマホを失った喪失感は想像以上に大きいものです。友人との繋がり、大切な思い出、便利な日常、そのすべてが一瞬で断ち切られます。さらに、回線の停止手続き、警察への届け出、各種アカウントのパスワード変更、新しいスマホの購入と再設定…これらに費やす時間と労力は計り知れません。まさに、失うものはあまりにも大きいのです。

スマホが盗まれやすい場所とシチュエーション

窃盗犯は、私たちが油断する一瞬を狙っています。以下のような場所やシチュエーションでは、特に警戒レベルを上げる必要があります。

  • カフェやレストランでの置き引き: 友人との会話に夢中になり、テーブルの上にスマホを置いたまま席を立つ。これは窃盗犯にとって絶好のチャンスです。特に、椅子の下や隣の席に置いたカバンから抜き取られるケースが多発しています。
  • 電車やバスでのスリ: 満員電車での通勤・通学時は格好のターゲットです。カバンの口が開いていたり、コートのポケットに無造作にスマホを入れていたりすると、巧みな手口で抜き取られても気づかないことがあります。
  • イベント会場や観光地: 人混みに紛れて犯行に及ぶケースです。お祭りやライブ会場、観光地の雑踏など、周囲への注意が散漫になりがちな場所では、いつも以上に警戒が必要です。
  • 路上でのひったくり: 歩きスマホをしている時や、自転車の前かごに無造備にバッグを入れている時が狙われます。後ろからバイクや自転車で近づき、一瞬で奪い去っていくため、対処が非常に困難です。
  • 酔っ払ってしまった時: お酒を飲むと、どうしても注意力が散漫になります。気が大きくなってスマホをテーブルに置きっぱなしにしたり、どこかに置き忘れてしまったり。残念ながら、酔った人を狙った盗難は後を絶ちません。

これらのシチュエーションは、私たちの日常の中に当たり前に存在します。だからこそ、日頃からの対策が何よりも重要になるのです。

【初級編】盗難を防ぐ!今日からできる7つのスマホ盗難対策

それでは、具体的にどのような対策をすれば、大切なスマホを盗難から守れるのでしょうか。

まずは、誰でも今日から実践できる初級の対策を7つご紹介します。
難しいことは一つもありません。少しの意識と習慣で、盗難リスクを劇的に下げることができます。

対策1: スマホから目を離さない、置きっぱなしにしない

基本中の基本ですが、最も重要な対策です。カフェやレストランで席を立つ際は、たとえ短い時間であっても必ずスマホを携帯しましょう。テーブルの上に置いたままにするのは「どうぞ盗んでください」と言っているようなものです。

対策2: カバンやポケットの定位置を決める(特に後ろポケットはNG)

スマホの「家」を決めてあげましょう。

カバンに入れるなら、ファスナーやボタンでしっかりと口が閉まる内ポケットが最適です。
ズボンのポケットに入れる習慣がある方は、前ポケットにしましょう。後ろポケットは自分から見えず、スリにとって最も抜き取りやすい場所です。絶対にやめましょう。

対策3: 歩きスマホをしない

歩きスマホは、周囲への注意力を著しく低下させます。ひったくり犯にとっては、まさに「カモがネギをしょって歩いている」状態。

目的地に着いてから、安全な場所で立ち止まって操作する習慣をつけましょう。これは、盗難防止だけでなく、あなた自身の安全を守るためにも非常に重要です。

対策4: 盗難防止グッズを活用する

最近では、様々な盗難防止グッズが市販されています。

  • ネックストラップやショルダーストラップ: スマホを首や肩から下げておくことで、置き忘れを防ぎ、ひったくりにも強くなります。ファッションアイテムとしても楽しめるデザインが豊富にあります。
  • フィンガーストラップやスマホリング: 指に引っ掛けたり、リングに指を通したりすることで、手からの滑落を防ぎます。「うっかり落とした」と思ったら、実はスリだった、というケースも防げます。
  • コイルチェーン: スマホとカバンやベルトループを繋いでおくことで、物理的に盗まれにくくします。

これらのグッズを一つ活用するだけでも、防犯意識が高いことをアピールでき、犯人に狙われにくくなる効果も期待できます。

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対策5: 人混みでは特に注意を払う

満員電車やイベント会場など、人と体が密着するような場所では、カバンを体の前に抱えるように持ちましょう。リュックサックの場合は、前に背負う「前リュック」が有効です。スマホが入っているポケットには常に意識を向けておきましょう。

対策6: 酔っ払った時の管理を徹底する

お酒の席では、意識してスマホをカバンの奥にしまう、チェーンで繋いでおくなどの対策が必要です。酔いが回ってきたなと感じたら、早めにカバンの中にしまい、会計時まで出さない、くらいの徹底が大切です。

対策7: 車上荒らしにも注意(車内に放置しない)

意外と見落としがちなのが車上荒らしです。車を離れる際は、スマホはもちろん、カバンや貴重品を車内に放置しないようにしましょう。外から見える場所に置いておくのは非常に危険です。

万が一に備える!絶対に設定しておくべき8つのスマホ盗難対策【設定・データ編】

物理的な対策を万全にしていても、プロの窃盗犯の手にかかれば100%防げるとは限りません。

そこで重要になるのが、万が一盗まれてしまった場合に、被害を最小限に抑えるための「設定」です。今すぐあなたのスマホをチェックしてみてください。

対策1: 強力なパスコード(生体認証も併用)を設定する

「1234」や「0000」、誕生日などの推測されやすいパスコードは論外です。

最低でも6桁以上の、意味のない数字の羅列に設定しましょう。さらに、指紋認証(Touch ID)や顔認証(Face ID)といった生体認証を併用することで、セキュリティレベルは格段に向上します。これが、情報漏洩を防ぐための第一の壁です。

対策2: 「スマートフォンを探す」機能を有効にする【最重要】

もし、この記事で一つだけ設定を見直すとしたら、間違いなくこの項目です。これは、盗まれたスマホを取り戻すための、そして個人情報を守るための最後の命綱と言っても過言ではありません。必ず、今すぐ確認してください。

  • iPhoneの場合:「探す」をフル活用する設定
    1. 「設定」アプリを開き、一番上の[自分の名前]をタップします。
    2. 「探す」を選択し、「iPhoneを探す」をタップします。
    3. 「iPhoneを探す」をオンにするのはもちろんのこと、その下にある「iPhoneを探す」を必ずオンにしてください。これをオンにすると、盗まれたiPhoneの電源がオフにされていたり、Wi-Fiやモバイルデータ通信に接続されていなかったりしても、近くにある他人のAppleデバイス(iPhoneやMacなど)の通信網を介して、匿名で位置情報があなたに送信されます。
Screenshot
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  • Androidの場合:「デバイスを探す」を有効にする Androidスマートフォンにも、iPhoneの「探す」に相当する強力な機能があります。
    1. 「設定」アプリを開き、「セキュリティ」や「Google」の項目に進みます。
    2. 「デバイスを探す」(または「スマートフォンを探す」)という項目を見つけてタップします。
    3. この機能がオンになっていることを確認してください。
      • この機能はGoogleアカウントと連携しています。パソコンや他のAndroidデバイスからGoogleアカウントにログインし、「android.com/find」にアクセスすることで、スマホの位置を地図上で確認したり、音を鳴らしたり、デバイスをロックして画面にメッセージを表示したり、最終手段として全データを消去したりすることが可能です。

この機能を有効にしておくだけで、万が一の際に取れる選択肢が劇的に増えます。
盗まれた直後の初動対応で、被害を最小限に抑えるために絶大な効果を発揮しますので、絶対に設定しておきましょう。

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対策3: データのバックアップを定期的に行う

スマホ本体が戻ってこなくても、データさえあれば、新しいスマホで元通りの環境を復元できます。

  • iPhoneの場合: iCloudバックアップを有効にしておけば、Wi-Fi接続時に自動でバックアップしてくれます。
  • Androidの場合: Google One(Google ドライブ)への自動バックアップを設定しておきましょう。

写真や動画、連絡先など、失いたくないデータは必ず定期的にバックアップする習慣をつけてください。

対策4: 2段階認証を設定しておく

GoogleアカウントやApple ID、各種SNS、ネットバンキングなど、重要なサービスには必ず2段階認証(多要素認証)を設定しましょう。

これは、IDとパスワードが万が一漏洩しても、スマホに届く確認コードなどがなければログインできないようにする仕組みです。不正ログインによる被害を防ぐための、非常に強力な防波堤となります。

対策5: SIMカードにPINコードを設定する

SIMカードを抜き取られ、他のスマホに挿して電話番号を悪用される(SMS認証などを突破される)のを防ぐために、SIMカード自体にロック(PINコード)をかけることができます。

  • iPhoneの場合: 「設定」→「モバイル通信」→「SIM PIN」
  • Androidの場合: 「設定」→「セキュリティ」→「SIMカードロック設定」

ただし、PINコードを複数回間違えるとSIMカードがロックされてしまうため、設定する際はコードを絶対に忘れないようにしてください。

対策6: キャッシュレス決済アプリのセキュリティ設定を見直す

PayPayや楽天ペイなどの決済アプリには、アプリ起動時にパスコードや生体認証を要求する設定があります。必ず有効にしておきましょう。これにより、スマホのロックを万が一突破されても、決済アプリの不正利用を防ぐことができます。

対策7: 信頼できないWi-Fiに接続しない

盗難の話とは少し逸れますが、公共の場で提供されている、パスワードなしで接続できるフリーWi-Fiの中には、通信内容を盗み見ることを目的とした「なりすましアクセスポイント」が存在する可能性があります。

重要な情報のやり取りは、信頼できるWi-Fiか、自身のモバイルデータ通信を利用するようにしましょう。

対策8: シリアル番号(IMEI)を控えておく

IMEI(端末識別番号)は、スマホの個体識別番号です。警察に被害届を出す際や、通信キャリアにネットワーク利用制限をかけてもらう(その端末で通信ができないようにする)際に必要となります。

電話アプリで「*#06#」とダイヤルすると表示されるので、スクリーンショットを撮ってクラウドに保存したり、メモして大切に保管しておきましょう。

それでも盗まれてしまったら…冷静に対応するためのステップ

考えたくないことですが、もし対策の甲斐なくスマホが盗まれてしまったら。パニックにならず、冷静に、そして迅速に行動することが被害を最小限に食い止める鍵です。以下のステップを順番に実行してください。

  1. 「スマートフォンを探す」機能で位置情報を確認・遠隔ロック すぐに友人や家族のスマホ、またはパソコンを借りて「iPhoneを探す」または「デバイスを探す」にアクセスします。まずは位置情報を確認。近くにあるようなら音を鳴らしてみましょう。犯人がまだ近くにいる可能性も考え、直接対決は絶対に避けてください。遠隔で「紛失モード」や「ロック」を実行し、画面に連絡先などを表示させつつ、第三者が操作できないようにします。
  2. 通信キャリアに連絡して回線を停止する 不正な通話やSMS認証の悪用を防ぐため、契約している通信キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど)に連絡し、回線(SIM)の利用を中断してもらいましょう。各社の緊急窓口の電話番号は、事前にメモしておくといざという時に慌てずに済みます。
  3. 警察に遺失届または被害届を提出する 最寄りの交番または警察署に行き、「遺失届」または盗難が明らかな場合は「被害届」を提出します。この時、控えておいたIMEI(製造番号)が役立ちます。届け出が受理されると発行される「受理番号」は、保険金の請求などで必要になる場合があるので、必ず保管しておきましょう。
  4. 各種アカウントのパスワードを変更する 不正アクセスを防ぐため、盗まれたスマホからアクセスできる可能性のある全てのサービス(Google, Apple ID, SNS, ショッピングサイトなど)のパスワードを、別のデバイスから速やかに変更してください。
  5. クレジットカード会社や金融機関に連絡する スマホにクレジットカード情報や決済アプリを登録していた場合は、念のためカード会社や金融機関にも連絡し、不正利用がないか確認し、状況によってはカードの利用停止を依頼しましょう。
  6. 加入している保険会社に連絡する 後述するスマホ保険や補償サービスに加入している場合は、保険会社に連絡し、盗難に遭った旨を報告して、今後の手続きについて指示を仰ぎましょう。

【徹底比較】スマホの盗難に備える保険はどれがいい?

ここまでの対策を万全にしても、なお残るのが「新しいスマホを購入する費用」という金銭的な不安です。

10万円を超えることも珍しくない高価なスマホを、急な出費で買い替えるのは大きな負担ですよね。そこで頼りになるのが「保険」や「補償サービス」です。ここでは、代表的なサービスを比較し、あなたに合った備えはどれかを見ていきましょう。

なぜ保険が必要なのか?

盗難に遭った場合、端末代金の分割払いが残っているにもかかわらず、新しい端末を一括または新たな分割で購入しなければならないという二重苦に陥る可能性があります。

保険に加入していれば、このような金銭的負担を大幅に軽減することができます。まさに、安心を買うための必要経費と言えるでしょう。

スマホの盗難を補償する保険の種類

スマホのトラブルに備えるサービスは、主に以下のようなものがあります。

  • キャリアの補償サービス: ドコモ、au、ソフトバンクなどが提供。端末購入時に加入。
  • AppleCare+ 盗難・紛失プラン: iPhoneユーザー向け。Appleが提供。
  • スマホ単体保険(モバイル保険など): 保険会社が提供する独立した保険。
  • クレジットカード付帯保険: 一部のカードに付帯。
  • 火災保険などの特約: 家財保険の特約でカバーされる場合も。

今回は、特に選択肢として挙がりやすい「キャリア補償」「AppleCare+」「モバイル保険」の3つを比較してみましょう。

主要な保険・補償サービス比較表

比較項目モバイル保険AppleCare+ 盗難・紛失プランキャリア補償(ドコモの例)
月額料金700円 (非課税)880円~1,980円(機種による)550円~1,100円(機種による)
補償対象破損、水濡れ、故障、損壊破損、自然故障、盗難・紛失破損、水濡れ、故障、盗難・紛失
盗難・紛失補償盗難の場合のみ
主端末:最大25,000円
副端末:最大7,500円

保証されます
ありあり
補償上限額年間最大10万円(主端末)
年間最大3万円(副端末)
自己負担金(盗難時)12,900円8,250円~12,100円
対象台数最大3台(主端末1台+副端末2台)1台1台
その他特徴Wi-Fi等に繋がる機器なら何でもOK<br>(PC、タブレット、ゲーム機等)Appleの正規サービス<br>エクスプレス交換サービス代替機サービスあり<br>データ復旧費用割引など

※2025年5月時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

この表を見ると、一つの大きな違いが浮かび上がります。それは、「盗難・紛失」を直接カバーできるのは「AppleCare+」と「キャリア補償」であり、「モバイル保険」は盗難のみ一部補償される点です。

「え、じゃあ盗難対策の記事なのに、なぜモバイル保険を紹介するの?」

そう思われるのも当然です。しかし、ここには保険選びの非常に重要なポイントが隠されています。

盗難や紛失のリスクは確かに怖い。しかし、私たちの生活で、より高い頻度で発生するリスクは何でしょうか?

それは、「画面を割ってしまった」「トイレに落として水没させてしまった」といった、日常の中での「破損」や「故障」ではないでしょうか。

AppleCare+やキャリア補償は「盗難・紛失」には強いですが、1台しか登録できず、月額料金も比較的高めです。

一方で、モバイル保険は月額700円でスマホだけでなく、タブレットやパソコン、ゲーム機など、身の回りの通信機器を最大3台までまとめて補償してくれます。一応、盗難も主端末:最大25,000円、副端末:最大7,500円までは補償してくれます。

つまり、「盗難・紛失」という万が一の事態に特化して備えたいならAppleCare+やキャリア補償。

「盗難対策は自分でしっかり行う。その上で、もっと頻繁に起こりうる破損や故障のリスクに、複数のデバイスを含めて安く、手厚く備えたい」と考えるなら、モバイル保険が非常に合理的な選択肢になるのです。

僕もかれこれ5年ほど加入しているのがモバイル保険になります。私の場合はiPhone、MacBook、Apple Watchの3台を登録させていますが、やはり複数の高価なデバイスを一つの保険でまとめてカバーできる手軽さと安心感は、何物にも代えがたいものがあります。

もしゲーム機を持っていれば、それも対象に加えられるなど、ライフスタイルに合わせて柔軟に補償対象を選べる点に、大きなメリットを感じています。

モバイル保険が選ばれる理由と注意点

ここで、モバイル保険のメリットと、加入前に知っておくべき注意点を整理しておきましょう。

メリット:なぜモバイル保険がおすすめなのか

  • 圧倒的なコストパフォーマンス: 月額700円で最大3台まで補償。1台あたり約233円と考えると、その安さは際立っています。
  • 幅広い補償範囲: 「盗難・紛失」は対象外ですが、それ以外の「破損・水濡れ・故障・損壊」といった日常的なトラブルを幅広くカバーします。
  • 手厚い補償額: 修理にかかった費用を、年間最大で主端末は10万円、副端末は合計で3万円まで補償してくれます(自己負担金0円)。
  • 対象機器の広さ: Wi-FiやBluetoothに繋がるモバイル通信機器であれば、スマホ以外も登録可能です。ノートパソコン、タブレット、スマートウォッチ、携帯ゲーム機、ワイヤレスイヤホンなど、高価なデバイスをまとめて守れるのは大きな魅力です。

デメリットと注意点

  • 新規取得から1年未満の端末が対象: 加入できるのは、メーカー保証が1年以上残っている新品か、中古でも販売店等の保証が3ヶ月以上ある端末に限られます。古すぎる端末は加入できないので注意が必要です。
  • 修理費用の立て替えが必要: 基本的に、一度自分で修理費用を支払い、後から保険金を請求する形になります。

これらの点を踏まえた上で、「盗難対策は万全にするから、コスパ良く日々の故障・破損リスクに備えたい」という方に、モバイル保険は最適な選択肢と言えるでしょう。

スマホ保険:FAQ

スマホを盗まれないために、今日からできる最も重要な対策は何ですか?

物理的な対策として「公共の場でスマホを置きっぱなしにしない」、設定の対策として「『スマートフォンを探す』機能を必ず有効にする」の2点が最も重要です。常にスマホを自分の管理下に置く意識と、万が一盗まれた際に位置の特定や遠隔ロックができる設定は、被害を防ぐための基本であり、最後の砦となります。

もしスマホを盗まれてしまったら、まず最初に何をすればいいですか?

まずは落ち着いて、すぐに友人や家族のスマホ、またはパソコンを借りて「iPhoneを探す」またはGoogleの「デバイスを探す」にアクセスしてください。最初にスマホを遠隔で「ロック(紛失モード)」し、第三者が操作できないようにすることが最優先です。その後、警察への届け出や通信キャリアへの連絡を進めましょう。

スマホの保険は色々あって迷います。「盗難」に備えるなら、どの保険がいいのでしょうか?

「盗難・紛失」そのものを手厚く補償してほしい場合は、AppleCare+(盗難・紛失プラン)や各キャリアが提供する補償サービスが適しています。一方で、盗難対策は自分で行い、より発生頻度の高い「画面割れ・水濡れ・故障」に複数のデバイス(PCやタブレット等も含む)で備えたい場合は、月額料金が安くコストパフォーマンスに優れた「モバイル保険」が合理的な選択肢となります。

なぜ後ろポケットにスマホを入れるのは危険なのですか?

後ろポケットは自分自身の死角になり、スリにとって最も抜き取りやすい場所だからです。特に満員電車や人混みでは、ぶつかった拍子などに気づかれないまま盗まれるリスクが非常に高まります。盗難防止のため、スマホは前ポケットや、ファスナーが閉まるカバンの内ポケットなど、安全な場所に保管する習慣をつけましょう。

まとめ:最強の対策は「意識」と「備え」

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

スマホの盗難は、いつ誰の身に起きてもおかしくない、非常に深刻なリスクです。しかし、その手口を知り、一つひとつの対策を丁寧に実践することで、そのリスクを限りなくゼロに近づけることは可能です。

  • 物理的な対策で、スマホを常に自分の管理下に置く意識を持つこと。
  • 設定による対策で、万が一の際に被害を食い止める。

そして、それでも残る金銭的な不安を解消するために、自分の使い方や価値観に合った保険を選ぶこと。

「盗難・紛失」までカバーしたいのか、それとも「破損・故障」のリスクに複数のデバイスで備えたいのか。この記事の比較表を参考に、ぜひあなたにとっての「ベストな備え」を見つけてください。

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