こんにちは!
スマホ保険ラボの編集長D部長です。
スマホ(iPhoneやAndroid)の利用年数が増えると、避けて通れないのがバッテリーの劣化問題です。
バッテリー容量が減り、充電の頻度が上がってくると、バッテリー交換を考える方も少なくありません。
一方で、「もしスマホ保険に加入していれば、バッテリー交換を無償あるいは安価でしてもらえるのでは?」と期待するケースも多いでしょう。
しかし、実際のスマホ保険の補償範囲をよく見ると、バッテリー劣化が補償外となっていることがほとんどです。
本記事では、まずスマホ保険とバッテリー交換補償の関係を整理し、どのような状況であれば無償交換が可能になるのか、あるいは交換費用を抑えられるのかを解説します。
また、バッテリー交換を保険以外の方法で安価に行うための選択肢や、「モバイル保険」をはじめとする各種サービスの特徴や注意点についても詳しく触れていきます。
バッテリー問題の解消と、万が一に備えるためのスマホ保険活用について、総合的な視点を得たい方はぜひご一読ください。
スマホ保険でバッテリー交換は基本的に対象外

スマートフォンのバッテリーは使用していくうちに徐々に劣化し、充電の持ちが悪くなってきます。特に2年以上使用していると、一度の充電で一日持たなくなるなど、バッテリーに関する不便が顕著に感じられることが多いでしょう。
このようなバッテリー劣化への対処法として、「スマホ保険に加入していれば無償で交換してもらえるのでは?」と期待する方も少なくありません。
しかし、実際にスマホ保険がカバーしているのは、画面割れや水没、盗難・紛失といった「偶発的な事故」による損害が中心です。
消耗品としての扱い
バッテリーはスマートフォン内部に組み込まれた消耗品の代表例です。
日々の充電・放電のサイクルを重ねるうちに自然と劣化が進みますが、多くのスマホ保険ではバッテリーの経年劣化を「故障」ではなく「寿命(消耗)」と捉え、補償対象外としています。
これは自動車保険などでタイヤやブレーキパッドなどが消耗品として扱われるのと同様の考え方です。
保険という仕組み上、「思わぬ事故による突発的なダメージ」を補償する趣旨であるため、避けられない消耗品の交換費用は範囲外とされがちです。
保険の補償範囲の違い
スマホ保険は「破損・水濡れ・盗難・紛失」といった、突然起こるアクシデントから端末を守ることを目的として設定されています。
そのため自然劣化であるバッテリーの交換は、ほとんどの場合において補償されません。
たとえば、さくら少額短期保険が提供する「モバイル保険
」や、ドコモの「smartあんしん補償」、あるいはソフトバンク・auの補償サービスも同様で、バッテリー単独の劣化交換は自費となるケースが主流です。
例外:条件付きでバッテリー交換が可能なケース

一方で、すべての保険・保証がバッテリー交換をまったく認めていないわけではありません。
特定の条件を満たせばバッテリー交換が可能となるケースも存在します。ただし、それらは通常のスマホ保険とは少々性質が異なるサービスや、メーカー公式の延長保証などが中心です。以下に代表的なものを紹介します。
AppleCare+(iPhoneユーザー向け)
Appleが提供する公式の延長保証サービス「AppleCare+」では、一定の条件下でバッテリー交換が無償となることが大きな特徴です。主な条件は以下の2点です。
・バッテリー容量(最大容量)が80%未満であること
・保証期間内(通常は購入後2年以内)であること
AppleCare+に加入しているiPhoneが上記条件を満たせば、バッテリー交換を無償で行ってもらえます。
これは「自然劣化」によるバッテリー性能低下を認めている珍しい例といえます。
ただし、水没や落下などで端末自体が故障し、バッテリー交換が必要になった場合は、別の修理費用や保証内容が適用される可能性があります。あくまでも「経年でバッテリーが劣化した」場合に適用される仕組みだと理解しておくとよいでしょう。
キャリアの端末補償(一部限定)
大手キャリアであるソフトバンクやauにも、バッテリー交換の費用を軽減できるサービスがあります。以下は代表的な例です。
- ソフトバンク「あんしん保証パックプラス」
通常8,250円前後かかるiPhoneのバッテリー交換費用が、加入者であれば1,650円~4,950円程度に軽減される場合があります。機種や加入期間、契約内容によって自己負担額は変動しますが、全額自費よりは安く済ませられます。 - au「故障紛失サポート」
故障や紛失時のサポートだけでなく、バッテリー交換にも割引価格が適用されることがあります。こちらも上限5,500円の負担額になるなど、一定の範囲での自己負担が必要ですが、未加入に比べればコストを抑えられるケースがあります。
これらのサービスは「バッテリー交換が“無償”になる」わけではなく、多くの場合は一部負担や割引という形です。完全無料で交換できるとは限らないので、加入検討の際には詳細をよく確認しましょう。
特殊な交換サービス「トリカエスマ保証」
スマホの修理に特化するのではなく、中古端末との交換を通じて端末のバッテリー問題を解消するという特殊な保証サービスも存在します。
月額200円~と比較的安価で利用できるプランがあり、バッテリー容量80%以上の中古端末と交換してくれるため、劣化で使いづらくなったスマホを実質的にリフレッシュすることが可能です。
ただし、新品ではなく中古品への交換となるため、外装にキズや使用感が残っている場合があります。また対応機種や在庫状況によりサービス可否が変わる場合もあるので、導入を検討する際は注意が必要です。
バッテリー交換を無償または安価に済ませる方法

バッテリー交換に保険が使えない場合でも、いくつかの方法で安価に、あるいは状況によっては無償で交換できる可能性があります。ここでは主な手段を紹介します。
メーカー保証を活用
購入後1年未満のケース
スマホを新規購入して間もない場合、メーカーが提供する1年間の初期保証(メーカー保証)が適用されることがあります。
ただし、その対象は多くの場合「製造上の欠陥」として扱われる場合に限られます。つまり、購入後1年以内であっても、バッテリーが自然劣化して容量が減少したケースは補償外となることが一般的です。
Appleサポートの例
Appleでは、バッテリーの最大容量が80%未満で、かつ保証期間内であれば無償交換が可能となる場合があります。
これに該当するかどうかはAppleのサポートに持ち込んで診断してもらうことで確認できます。
AppleCare+がなくても、1年以内に著しいバッテリーの劣化が見られる場合には交換対象となりうるので、困ったときには一度Apple Storeに問い合わせてみるとよいでしょう。
修理ショップを利用
メーカー公式のサービスではなく、街中にあるスマホ修理ショップを利用するという選択肢もあります。非正規店のメリットとしては、以下が挙げられます。
- 即日修理
多くの非正規店では、バッテリー交換作業が30分~1時間程度で完了します。予約が不要な店舗も多く、思い立ったその日に行ける手軽さが魅力です。 - 費用が安い
端末にもよりますが、3,000円~5,000円程度でバッテリー交換が可能な店も珍しくありません。正規サービスプロバイダやApple Storeでの交換費用より安くなるケースが多いです。 - データを消さずに交換可能
正規店で修理を依頼すると、初期化が必要になる場合がありますが、非正規店ではデータを残したまま作業を行えることが多いです。
ただし、非正規店を利用するとメーカー保証が無効になるリスクがある点には留意が必要です。
また、交換用バッテリーの品質も店舗によってまちまちで、粗悪なバッテリーを使用している場合には再度不具合が起きるリスクが高まることも考えられます。
修理ショップを選ぶ際は、口コミや実績をしっかり調べて信頼できる店舗を探すことをおすすめします。
セルフ修理(リスクあり)
最近ではDIY感覚でバッテリー交換ができるキットも市販されています。
価格は5,000円前後で、専用の工具と交換用バッテリーがセットになっているのが一般的です。
しかし、スマホの分解は高度な作業であり、知識や技能を要します。またバッテリーを誤って傷つけたり、取り付け不備で発火や故障のリスクが高まったりする可能性があります。
最悪の場合、端末が完全に使えなくなるばかりか事故につながるおそれもあるため、あまり推奨される方法ではありません。どうしても費用を抑えたいという場合でも、十分に情報収集を行い、自分に作業できるスキルがあるかどうかを慎重に判断してください。
スマホ保険加入時に検討すべきポイント

「バッテリー交換を無償でできるかどうか」だけではなく、スマホ保険に加入する際には以下の点も重要です。そもそもスマホ保険がどのようなリスクをカバーするのか、どのくらいのコストパフォーマンスがあるのかをよく確認しましょう。
補償範囲
スマホ保険の一般的な補償内容としては、以下が挙げられます。
・画面割れ
・破損水濡れ
・盗難、紛失
・落下事故による故障
保険会社によっては、それ以外のトラブルをカバーしている場合もありますが、バッテリーの経年劣化やソフトウェアの不具合などはほとんど対象外となっています。
加入前に「自分がどのようなリスクを重視したいのか」を整理し、それをカバーできる補償内容になっているかをチェックしてください。
費用対効果
スマホ保険の月額料金は500円~1,000円程度が一般的です。
年間換算すると6,000円~12,000円ほどになりますが、これに見合った補償を受けられるのか検討が必要です。
たとえば、スマホの修理費用は機種にもよりますが、画面割れで1万円以上、落下による破損で2~3万円になることもあります。保険料と想定修理費用を見比べた上で、コストパフォーマンスを考慮することが大切です。
モバイル保険(さくら少額短期保険)について

スマホ保険を検討する上で、多くの方が候補に挙げるのが、さくら少額短期保険が提供する「モバイル保険
」です。
月額700円でスマホだけでなく、タブレットやノートPC・ゲーム機なども最大3台まで補償してもらえるのが大きな魅力となっています。ここでは「モバイル保険
」の主な特徴や注意点を整理します。
モバイル保険の主な特徴
- 低価格で3台まで補償
一般的なスマホ保険が端末1台あたりの加入になることが多い中、「モバイル保険」は1契約で複数端末を補償できます。家族や自分のサブ端末、仕事用のタブレットなどをまとめて加入できるため、複数台持ちのユーザーには特にメリットが大きいです。
- 高い補償限度額
主端末は最大10万円、サブで登録している副端末も最大3万円まで補償してくれます。スマホだけでなく、高額なタブレットやノートPCをカバーしたい人にとっては安心感が高いといえます。 - 幅広い事故対応
破損、水濡れ、盗難・紛失といったトラブルを幅広くカバーしています。端末が故障して修理が必要なときはもちろん、盗難や紛失などの“端末そのものを失う”最悪の事態に対しても一定の補償が受けられます。
僕自身もかれこれ5年ほど加入しているのはモバイル保険
になります。
メリットとしては上記で紹介したように3台のデバイスを保険に加入することができ、Wi-FiやBluetoothにつながるモバイル通信端末を3台まで補償することができます。
僕はiPhone14Pro、AppleWatch、Macbookの3つを登録しています。
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モバイル保険の注意点
- バッテリーの自然劣化は基本的に補償外
前述のとおり、モバイル保険も例外ではなく、バッテリーの経年劣化は補償の対象外です。もしバッテリー交換費用だけを目的に加入するのであれば、残念ながら適切な選択とはいえません。 - 申請時の自己負担や証明書類
修理費用を請求する場合、修理店の発行する修理証明書や領収書などが必要となります。自己負担額の設定があるプランも存在するので、いざというときの手続きの流れや必要書類をあらかじめ把握しておくと良いでしょう。 - 端末の登録タイミング
モバイル保険では、新品購入時やまだ故障のない状態で端末を登録するのが基本です。壊れた後に加入しようとしても補償を受けられないので、リスクを感じ始めたら早めに申し込むのがポイントです。
バッテリー交換は保険以外の手段が主流

ここまで解説してきたように、スマホ保険でバッテリー交換費用をカバーしてもらえるケースはきわめて限定的です。経年劣化という性質上、ほとんどのスマホ保険は対象外として扱っており、無償交換を期待して加入するのは得策ではありません。バッテリー交換を行う際には、AppleCare+の利用や、キャリアの一部サービスを活用した割引、あるいはメーカー保証期間内での無償交換など、状況に応じて手段を選択するのが現実的です。
一方で、バッテリー交換以外のリスクに対しては、スマホ保険は確かに有用です。落下や水濡れによる故障、盗難・紛失などの高額なトラブルを回避したい場合には、スマホ保険を検討する意義が大いにあります。特にさくら少額短期保険の「モバイル保険
」のように、複数台のデバイスを一度にカバーできるサービスは、家族のスマホやタブレットを一括管理したい方に好評です。
バッテリー寿命を延ばすコツ
- 適切な温度管理
スマートフォンは高温や低温環境下で急激にバッテリー消耗が進むことがあります。真夏の車内など高温環境に長時間放置することや、寒冷地で外気温がマイナスになるところに長時間さらすのは避けましょう。 - 過度な充放電を避ける
バッテリー残量が0%にならないようにこまめに充電し、逆に100%近くまで充電しっぱなしも避けると寿命が延びやすくなります。最近の端末ではスマート充電機能を備えていることも多いので、積極的に活用しましょう。 - 純正または信頼できるメーカーの充電器・ケーブルを使用
バッテリートラブルの原因として、粗悪な充電器やケーブルの使用が挙げられます。極端に安価な製品は安全性に難がある場合もあるため、純正品や信頼できるブランド品を使うのが基本です。
スマホ保険:よくある質問
- スマホ保険でバッテリー交換は補償されますか?
-
スマホ保険の多くは、画面割れや水濡れ、盗難・紛失などの“突然の事故”を補償の対象としています。バッテリーの劣化は消耗品として扱われ、自然故障(経年劣化)と見なされるため、ほとんどのスマホ保険では補償されません。保険ではなく、メーカー保証やAppleCare+などの延長保証であれば、条件次第で無償交換を受けられる場合があります。
- AppleCare+ならバッテリー交換が無償になるのは本当ですか?
-
はい、AppleCare+ではバッテリー最大容量が80%未満になった場合、保証期間内であれば無償交換の対象になります。この点は、一般的なスマホ保険と大きく異なる特徴です。ただし、AppleCare+はiPhone購入後に加入期限があり、月額費用や自己負担金も高めに設定されているため、加入前に費用対効果をよく検討する必要があります。
- バッテリー交換を安価に行うためにはどんな方法がありますか?
-
まずメーカー公式サポートを利用するのが安心ですが、正規サービスプロバイダで交換する場合は費用が高額になることもあります。街中の修理ショップなら数千円程度で交換できることがありますが、非正規修理のためメーカー保証が無効になるリスクも伴います。DIYでのセルフ修理も可能ですが、作業ミスによる故障や事故の危険が高まるため、十分な知識とスキルがある場合を除いては推奨されません。
- バッテリー以外のリスクに備えるにはどのようなスマホ保険がいいですか?
-
画面割れや水濡れ、盗難・紛失などのトラブルに備えるなら、複数の端末をまとめて補償できるさくら少額短期保険の「モバイル保険」などがおすすめです。月額700円でスマホやタブレット、ノートPCなど最大3台まで補償し、主端末は年間10万円までカバーしてくれます。ただし、バッテリーの劣化は補償外となるため、バッテリー交換は別途費用がかかる点に留意しましょう。
まとめ
- 多くのスマホ保険は、バッテリーの経年劣化による交換を補償対象としていない。
- AppleCare+やキャリアの一部サービスではバッテリー交換費用を抑えられるケースがあるが、完全無償とは限らない。
- バッテリー交換を安価に行いたい場合は、メーカー保証(製造上の欠陥対応)や非正規修理店の利用が選択肢となる。
- さくら少額短期保険「モバイル保険
」のようなスマホ保険は、破損や盗難など偶発的な事故に備えるのが主目的であり、バッテリー交換対策としての利用は難しい。
- バッテリー劣化対策を中心に考えるのであれば、交換プログラムや正規・非正規修理店の活用など、保険以外の選択肢をメインに検討しよう。
スマホ保険は、突然の故障や盗難、紛失といった大きなトラブルに備える心強い味方ですが、あくまでもバッテリー交換を目的とする場合にはあまりメリットがありません。
バッテリーを長持ちさせるために普段から適切な使い方やケアを心がけつつ、どうしても交換が必要な場合は、メーカーの保証内容やキャリアの補償サービス、非正規修理店などを上手に活用しましょう。
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